温暖化問題で成果、ガス田など進展なし
今回の日中首脳会談では、地球温暖化問題への日本の取り組みに対する中国側の支持と、パンダの提供が目に見える成果となりました。 産業分野ごとに温室効果ガスの排出削減可能な量を計算し、それを積み上げて国別の排出削減量を決めるセクター別アプローチ。日本が提案するこの方式については、途上国から「発展が阻害される」と警戒する声が出ていました。セクター別アプローチに対する中国の支持表明は、7月のサミットで日本がリーダーシップを発揮する上で支えとなります。 一方、懸案については、目に見える進展はありませんでした。東シナ海のガス田開発では「解決のめどが立った」として大きな進展を強調しましたが、詰めの作業があるため解決の時期については言わない方が良いと述べるにとどまった他、ギョーザ問題では全く進展は見られませんでした。 また、対応が難しいと見られたチベット問題については、会談の直前に中国とダライ・ラマ側との対話が行われたことで、相手が嫌がるような強い態度に出なくて済みました。 二国間の懸案で対応を間違えれば更なる支持率低下が予想される中、「戦略的互恵関係」という大枠の推進と首脳間の緊密な関係構築を確認することで次につなげる、そういった意味合いの会談となりました。(07日17:14)
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