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AviUtlでMPEG2→XviDにエンコード


MPEG2 VIDEO VFAPI Plug-In の設定

まずMPEG2 VIDEO VFAPI Plug-Inのインストールフォルダにある「m2v.vfp」をコピーして
AviUtlのインストールフォルダに「m2v.aui」とリネーム後保存します。

次にm2vconf.exeを実行してデコード方法を設定。

アスペクト比
特別な場合を除いて基本的に「無視」。デコード速度も速くなります。
フィールド順
「ソースフレームを維持」で良いかと。
IDCT関数
通常は「32bit AP-922」。画質を求めるなら「浮遊小数点」
CPU拡張
可能な範囲で全てにチェック。
YUV→RGB変換
VFAPI経由でファイルを渡す時の変換方式です。YUV読み込みの場合関係ありません。
YUY2 色空間行列
「元のYUVデータを維持」にします。あとの項目は解かる方だけ。

AviUtlの設定

Plugins」「Profiles」というフォルダをインストールフォルダに作ります。
そこにプラグインとプロファイルを入れると整理が簡単になります。<説明書参考

AviUtlを起動したらまず「ファイル」→「環境設定」→「システムの設定」と進みます。
よく解からなければデフォルトのままで良いですが上の3つの項目については環境によって調整。
「キャッシュフレーム数」は大きな値にしすぎると逆効果です。
「フレーム番号の表示を1からにする」はAvisynthなどと併用する場合OFFにした方が都合が良いです。

次に「ファイル」→「環境設定」→「入力プラグイン優先度の設定」と進んで
「MPEG-2 VIDEO Plug-In」よりも「MPEG-2 VIDEO File Reader」が上に来るようにします。
試しにMPEG2(YUY2)ファイルを読み込んで「その他」→「ファイルの情報」に「YUY2」と出ればOK。
 →VFAPI(MPEG-2 VIDEO Plug-InやDVD2AVI)経由だと「RGB」と表記されます。

YUVで読み込む利点
いくつか挙げられるのですが、ここでは「エンコード速度がVFAPI経由よりも速い」という点に注目しています。
色の問題(RGB←→YUVの伸縮等)については他方のサイトを参考に各自判断して下さい。
あんまり言及すると叩かれそうなので。^^)
ただ個人的にはMTVのソース画質が白飛び限界なため、あえてYCを伸張するようなことはせずに
比較的「ソースに近い」感じに作るようには心掛けていますけどね。

Directshow経由で読み込ませる
DirectShow File Reader」という入力プラグインを使います。
基本的にWMPで再生できるもの(コーデックを入れていればRealやQuickTimeも)なら何でもOK。


「設定」→「フィルタ順序の設定」→「ビデオフィルタ順序の設定」と進みフィルタ順を設定します。
この各種フィルタの大まかな順序は次の通り。。

インターレース系(デフォルト解除は必ず最初に掛かるもよう。)
  ↓
クリップ(720x480→704x480とか。v0.99ではリサイズと同一フィルタなので注意)
  ↓
リサイズ(速度重視の場合。Lanczos 3-lobed 拡大縮小)
  ↓
ノイズ除去系(2D・3Dどっちが先でも大差は無いですけどWavelet3DNR2は最初が良い感じ)
  ↓
色補正系(デフォルト色調補正は必ずフィルタ順最後になるようです。)
  ↓
ゴースト除去系(必要な環境の人だけ。NRですでに消えてしまってる場合アリ)
  ↓
輪郭補正系(シャープやアンシャープなど)
  ↓
その他諸々(解析系や音系(コレはリサイズ後でも良いけど)など)
  ↓
リサイズ(画質重視の場合。Lanczos 3-lobed 拡大縮小)


おすすめフィルタのアレコレ

YUY2アップサンプリングYUY2化フィルタ
どちらもv0.99に存在するYUY2読み込みバグを修正するためのフィルタ。
主にまるもプラグイン等でMPEG2ソースを読み込んだ場合に使用します。
両者の違いはツールウィンドウに表示される(後者)かされないか(前者)です。

ドット妨害低減<GNBの館>クロスカラー低減<将のページ>
Y/C分離回路の効きが悪いチューナー等で発生するテロップ周りのブツブツや虹色ノイズを低減するフィルタ。
AvisynthにもDeDotという軽くて使い易いプラグインが存在しますけど、フィルタの効きや副作用の少なさは
この2つのプラグインの方が優秀な気がしますね。 <主観ですが
ただしGNBさんの所のドット妨害低減は強烈に重いです...<性能は申し分ないけども
これらのフィルタは基本的にインターレース解除前に掛けるもののようです。
でもフィルタ順トップに持ってくればインタレ解除してもそれなりに効果はあるみたい。

色タイミング補正色にじみ低減
色タイミング補正はCb・Crの色差信号を座標を指定して(1/4画素単位)ズラすフィルタでMTVの場合ある意味必須。
うちの環境だと「水平方向にCb+(4〜8)、Cr-(4〜8)」とするとだいたいイイ感じになります。
  →圧縮した際のズレを最小限に抑えるには4の倍数で指定するのがベスト。
色にじみ低減フィルタはその名の通り輪郭からはみ出した色にじみを閾値を設けて抑えるフィルタで
設定がキマると素晴らしく画像がキリッとスッキリなります。
部分的に色ズレの幅が違うような場合コチラのフィルタの方がズレ補正でも効果的。

自動フィールドシフト
混合fps、特に部分60fps物などに抜群の効果を発揮する逆テレシネ・インターレース解除フィルタ。
専用の出力プラグインを用いる事で60fpsや120fpsなど任意のfpsで出力できます。
また間引きを用いず単にAviUtlの自動解除の代わりとしても使用可能。

インターレース解除2
自動24fインターレース解除などで除去できなかったフィールド(または縞)を除去するフィルタ。
効きは抜群で見苦しいインターレースがほぼ完璧に消え去ります。
まぁ、御存知のように実写は30fps/60iが主なので一見使えないようにも思いますが
「縞のみ解除」によって動きの激しいシーンで飛び出した縞をいくらか低減することはできます。
でも基本は使わないかなぁ・・・。
しかし実写といっても全てが30fpsとは限らず24/30fps混合もあるのでそういう時は必須。
でもMステみたいな生放送はほぼ100%、30fpsだし・・・。

ちなみにリサイズを「x240」でやる場合はインターレース解除そのものが必要ありません。
ノイジーな時にNRの代わりになることはありますけど。

Wavelet3DNR2
個人的には「最強」フィルタ。下手したらコレだけでNR処理を済ますことも多々あります。
MTV2000の場合リンギングを簡単に低減できることから特に重宝しますね。<分離プラグインもアリ
また素晴らしいことに、このフィルタの3DNRは余程のことが無い限り目立った残像が出ません。
さらにフィールドNRに対応しているためインターレースソースの場合非常に有効なプラグインです。
「2DY」のスライダーは「前(後)輝度2DNR」をチェックした時のみ効果が表れます。
高画質を目指す場合は3DNRの項目のみを有効にしてType-Gと併用するのがベスト。
ただし非常に重いフィルタです。<2Dを切れば多少は速くなる

WaveletNR Type-G
Wavelet3DNR2では取り切れないノイズを見事にカバーし除去してくれるスーパーフィルタ♪
我が家の場合、ビートノイズ(画面全体に斜線が出るノイズ)はコレでしか緩和できません。
エッジ強調を同時に行うことにより見た目をボカすことなくNR処理できるという特長があります。
設定は面倒なように見えて実はそうでもなく、コチラ のページを参考にすれば簡単に最適な設定値が見つけられますよ。
またこのNRフィルタは特性上フィルタ順を「NR系ラスト」にすると効率が良いです。
こちらのフィルタもかなり重め。

子供駅用NR
SSE専用の3次元ノイズリダクション/ドット妨害除去フィルタ。
「子供駅」はおそらく「KIDS STATION」の直訳^^)→CSアニメch・映りが悪い事で有名らしい
NR設定は輝度(Y)と色(UV)をそれぞれH(hi-pass)、L(low-pass)ごとに調整します。
効きは抜群で激しいビート系のノイズでもさっぱり綺麗になります。
アニメ向けということですが実写の場合でもノイズが酷い場合は効果あり
その他黒べた追加、簡易輝度調整機能も付いてます。

ノイズ除去<デフォルト>ノイズ除去(時間軸)<デフォルト>
3つとも軽くてそれなりの効果も期待できる便利なフィルタ。
ノイズ除去はデフォルトから閾値を下げて「128,2,8(4〜12)」ぐらいにして使うといいです。
ノイズ除去(時間軸)は軽さも考えると実写エンコでは一番使用頻度が高いかも。
これも閾値を下げて「64,2,(2〜8)」くらいで十分効果あると思います。
実写の場合、強く掛けすぎると画像が破綻しちゃいますんで控えめで。

IIR型ノイズ除去<将のページ>
IIR型と呼ばれる方法で時間軸系のノイズを除去するフィルタ。
ICZの剣さんで一時配布されている同系の物を多少簡易化した感じ。
効果としてはザワザワ動いてるノイズをピタッと静止させることができます。
なので静止させたノイズを他のNRフィルタで除去させる必要がありますね。
どちらかというと静止画向きなんですが実写でも設定をいじれば効果は大。
ライブ物などは掛けすぎるとエライ事になるので注意。

シャープ<デフォルト>アンシャープWarpSharp
基本は使わない方が良いのでしょうけどノイズが酷い場合、一度強めにNRを掛けた後で
これらのフィルタを使い、見た目のシャープさをキープすることができます。
中でもアンシャープの効きは素人目でもハッキリ判るくらい強力。
デフォルトでは派手すぎると思ったら設定値を全体的に下げて確認。
WarpSharpはAvisynth使いならお馴染みのフィルタ。 <こっちはWarpSharp限定だけど
一度エッジをぼかしてから再度シャープネスを掛ける事によって画像全体をスッキリ見せます。
Avisynth版と比べると同じ設定値での効きがやや強めかな・・。程々に。

拡張色調補正<デフォルト>ヒストグラム表示<デフォルト>
色補正は基本的にはやらないのがベストなんですが、白飛びが酷い場合などは拡張色調補正で調整します。
YUY2で読み込んだソースの場合「Y、Cb、Cr」で補正するのが普通。
「Y(off)」は明るさ、「Y(gain)」は輝度、「Cb・Cr」は色味を調整します。
例えばコントラストを下げたい場合はY(off)を上げて、Y(gain)・Cb・Crを下げたりとか。
ヒストグラム表示も白飛び・黒潰れの防止やYUVをRGBに飽和させる場合に有効。
 →YCbCrで内側の線(BT.601補線)に輝度を合わせます。<あくまで目安ですが
  右にはみ出した状態が「白飛び」、左にはみ出した状態が「黒潰れ」。

エッジ検出ノイズ表示拡大ツール(表示プラグイン)
主にノイズ除去のサポートとして使うプラグイン。エッジ検出フィルタはデフォルトの「63」という値では
やや閾値が高すぎるので「10〜30」ぐらいの幅で調整すると良いでしょう。
ノイズ表示フィルタは色ノイズも検出してくれるのでサイズを抑えたい際の参考に。
ノイズ除去の設定が終わったら拡大ツールで細かい部分を目で判断しながら仕上げます。

Lanczos 3-lobed 拡大縮小
通常リサイズはコレしか使わないかなぁ。設定も簡単だし。
ただAviUtlデフォルトリサイズよりも出力ファイルサイズが若干増加します。
詳しい説明はできませんが、Lanczosアナゴリズムでは高周波成分(エッジ)を残すように圧縮するので
結果的に画像がシャープになり圧縮率も悪くなるからだと思います。
Pen-4環境なら迷わず「SSE2 整数」で。<「実数(浮遊小数点)」の使用はまるもさんもお奨めしてません

ちなみに720x480でTV放送を録り込んだ場合、704x480にクリップ後640x480(320x240など)にリサイズすると
大体のアスペクト比は保持できます。<MPEGなら4:3指定の704x480(352x480、352x240)でもOK
TV出力用なら720x480か704x480のままで。<余計なリサイズは画質を下げるだけ
まぁPCでキャプチャした時点でTV上でアスペクト比を正確に反映するのは無理っぽいですが^^)

フィールド分離・結合
先日公開されたフィールド別処理を可能にする新プラグイン。
トップフィールドとボトムフィールドをそれぞれ別々にフィルタ処理できるようになります。
フィルタ順序設定に「フィールド分離」「フィールド結合」という2つの項目が表れるので
その2つの間に別のフィルタを挟む事によって、それらのフィルタのみフィールド単位で処理します。
効果の程はなかなか素晴らしい物があると思いますよ。

その他
ジャンプウィンドウ」は大容量メモリを積んでる環境なら編集効率が上がって便利。
メディアンフィルタ」はスパークノイズ除去なんですが単に細かいブツブツノイズ除去としても使えます。
ただしテロップが多いシーンなどチラツク等の誤反応もあるのでケースによって使い分けましょう。
拡張AVI出力」はNULL60/120/任意fpsで出力できるようになります。
可変フレームレート出力」は自動120fps化プラグインです。
Avisynthフィルタ「IT」の改造版で24/30fpsを自動判別、NULL挿入後120fpsで出力します。
逆テレシネ(24fps化)プラグインと出力プラグインのセットで動作。Avisynthフィルタとしても使用可能。

XviDに出力

「ファイル」→「AVI出力」と進んでコーデックの種類(XviD)、コーデックの設定、出力場所等選んだら
「WAVEを別出力」にチェックを入れてから「保存」を押してエンコード開始です。


あとがき

このページは今後あまり更新することは無いと思います。
本体の開発も2年弱止まってますしね・・・