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国際

制限解除に国民猛反発 米国産牛肉輸入で韓国(05/08 00:20)

 【ソウル7日井田哲一】米国産牛肉の輸入制限の解除を決めた韓国の李明博(イミョンバク)政権に対し、世論の反発が強まっている。牛海綿状脳症(BSE)を特集したテレビ番組の放映をきっかけに、米国産牛肉に対する国民の不安が一気に高まり、ソウル市内では、輸入反対の大規模集会が連日のように開かれている。

 韓国政府は、生後三十カ月未満で、骨や特定危険部位を取り除いた牛肉に限り輸入を認めていた。だが、四月十九日の米韓首脳会談の直前、輸入制限解除で米国と合意し、「李大統領訪米の手土産だ」との批判を浴びた。

 四月末、MBCテレビで「韓国人はBSE感染に弱い遺伝子を持つ人が多い」という内容の特集番組が放映されると、李大統領のホームページに非難が殺到。書き込み欄は閉鎖され、大統領弾劾を求めるネット上の署名は百二十万人を超えた。

 さらに各地で輸入反対集会が相次ぎ、ソウル市内では六日夜にも約一万二千人が参加する集会が開催された。

 参加者の約三割は、小中高校生。安価な米国産牛肉は、学校給食で提供されるため、敏感に反応したようだ。

 こうした事態を受け、李大統領は七日、米国産牛肉輸入で「国民の健康が脅かされる場合、即座に輸入を中断する」と発言した。

 与党ハンナラ党の姜在渉(カンジェソプ)代表も、「米国でBSEが再発したら、米国と再交渉に臨む」と述べ、沈静化に躍起となっている。

 
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