中国は完全に安倍外交に屈していた
そういうことをマスコミは書かないから、日本人は気がついていない。ところが、在日元中国人評論家の石平さんはそれを書いた。石平さんによれば、北京に行ってみると、もうみんな「日本に負けた。完全に日本にグリップされた。我々はそれに対して戦う手段がない」と言っているそうだ。
それを聞いた麻生さんは、「たしかに、外務大臣として北京へ行ったとき、中国の胡錦濤国家主席はもう困り果てていた。本当に立ち往生していた」と言っていた。
「これからいったい誰が総裁になるのでしょうか、やはり安倍晋三がなるのでしょうか」「おそらくなるでしょう」「では安倍晋三に対して、我が中国はどうすればいいでしょうか。教えてください」――というやり取りがあったそうだ。そこで、安倍晋三さんが中国へ来たとき「まずは全面屈服してください」と言ったら、本当にそうしたらしい。
それなのに日本の新聞やテレビは、「北京詣をした」と報道した。「安倍はさっそく北京詣をした」というふうに、悪口ばかり言う。しかし、中国側はもう反日的なことをまったくしなくなって、ただ静観しているだけであった。あれは完全に安倍外交に屈服していたのだろう。
そういう経緯を知っていた石平さんは、安倍政権が終わったとき、「せっかく中国をあそこまで追い詰めたのに、辞めてしまって残念だ」と言っていた。それを中国人の石平さんが言うのは変だと思って聞いてみると、「実は中国国民は大変残念に思っています。あのまま安倍外交が続いて中国共産党がなくなってくれるのが、13億人の中国国民のためです。日本が助けてくれると思っていたのに残念です」と語った。
わたしはうなってしまった。日本の評論家でそこまで考えている人はいるのだろうか。それくらいの目で世界を見てほしいものだ。
日本人は何でも反省する。日本は何もかも「まだまだダメだ」と思っている。日本人はずっと、そういう色眼鏡で日本を見ているから、そこに新しい材料が出てきても気づけないのだろう。
しかし中国は反撃を開始した。フランスの新聞記者の質問に対して、「中国には自由と民主主義以上のものがある。それは思想だ」と答えてフランス人を絶句させたらしい。たいしたものですね。日本は重ねてもっと強力なことを言わねばならない。
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