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食糧輸出規制、日本の見直し提案に大国そっぽ 調整難航

2008年05月07日23時20分

 食糧高騰の要因ともされる食糧輸出規制の見直しを求めた日本提案を巡る調整が難航している。輸出国側の理解が得られないからだ。日本政府は5月中にも発表される見込みの世界貿易機関(WTO)農業分野合意案に盛ることを目指してきたが、間に合わない可能性が高まってきた。

 若林農林水産相は5日、ブラジルの首都ブラジリアでアモリン外相と会談。日本提案を取り上げたが、同外相は「食糧輸出国と輸入国では立場が違う」と述べたという。ブラジルは有力な大豆輸出国で、コメの政府在庫の輸出を停止している。

 日本は4月30日にWTOに提案。コメなどの輸出を規制している中国、インドは事実上自由に輸出規制できる現状維持を望む発言をしたという。マレーシアは、関税で自国の農業を守る日本が他国の輸出規制を批判するのは矛盾していると批判した。農水省幹部は「調整に時間がかかるのは避けられない」と話す。

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