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米軍の大軍法会議、審理始まる 広島の集団暴行事件

2008年05月07日13時15分

 米軍岩国基地(山口県岩国市)の海兵隊員4人が昨年10月、広島市内で19歳の女性に集団で暴行した疑いを持たれている事件で、米国の統一軍法で性的暴行などの罪に問われた4人のうち1人に対する大軍法会議の審理が6日、同基地で始まった。審理は日本側報道陣に公開され、7日には証人尋問などが行われた。

 今回の審理対象は事件当時19歳だった兵長(20)。6日の審理では飲酒や許可時間外の外出の軍紀違反は認め、有罪が言い渡された。一方、女性への性的暴行については否認し、7日はこの点について審理を進めた。被害を訴えた女性や捜査官が出廷して証言、検察側は「これは悪質なレイプ事件だ」と主張した。

 この事件では、広島県警が4人を集団強姦(ごうかん)などの容疑で書類送検したが、広島地検は嫌疑不十分で不起訴にした。その後、米軍は今年2月に予備審問を開き、4人を重罪を裁く大軍法会議にかけることを決めた。他の3人についても6月末までに審理する。

 同基地は「日本人が被害者となった事件で関心が高いと判断した」として、予備審問の段階から日本側報道陣の傍聴を認める異例の措置をとっている。

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