「旅行とは貧乏人がお金と時間を工夫して、苦労をして行くものですね。ヤオング。」
と、つぶやくと 彼は空港のTICKETカウンターへ取り憑かれたように急いでいた
格安ツアーの定石である ”終日フリープラン”のJAL963便15:05発でソウルへ行くのだ。
飛行機に乗り込むと前寄りの席が空いている
彼はすばやく20年愛用のマジソンバックを置き 席を碓保した!
してやったりである!!!
すると手荷物が多くて通路をうまく歩けない金持ちそうな若者が席が無くて困っているではないか。
それを見て心の中で言った「私は時給3600円稼いでいますね、きっと君は時給計算もできないゴキブリですね。ヤオング。」
そこへ「お客様、ここはビジネスクラスでございますがお客様のチケットを拝見させて頂きます」と若い女性に早くも声を掛けられる
「CAだ!」ドキドキした!しかしすぐに我に戻りマジソンバックを握り締めて、首からかかった水筒を手で押さえると、「お席に案内します」という女性に付いて行く
「人気キャラは辛いですね、きっと人の出入りが激しいので、奥の席へ案内されましたね。ヤオング。」と、誇らしげに 隣のヨン様ツアー参加者とおぼしきオバさんに話しかけてみたりしている。
暫くすると機体は安定飛行に入りミールサービスが始まった。
「機内食サービスはまだあったんですね、でも もうすぐなくなりますね。ヤオング。」
と隣のオバさんに誇らしげに教える。続けて
「揚げたての天ぷらのほうが100倍おいしいですね。ヤオング。」
と言うと、無理矢理に相づちを求めている。
しばらくして、食事もすませ
片付けのワゴントレイが通路側の彼の席に止まった途端、大きく「こやんぎ」と名前の入った水筒をドン!と置き、「お茶!満タン!ヤオング。」と言うと、唖然とする周りを無視して寝むってしまった。
つづく
![マジソンバッグ…『ODISANバッグ』](/contents/023/972/380.mime4)
![](/contents/023/972/381.mime1)
これが彼愛用、パッチもんのOJISAN SQUARE