たとえば、移動平均線のデッドクロスなど、強い売りサインが点灯した局面を例にとってお話しましょう。
それは、誰にでもわかる売りサインが示された時に、にわかにショートポジションを作ろうとする市場参加者が増え、ごく短期間にショートポジションが急激に膨らみやすくなることを示しています。
下げた後の戻りのあるレベルが非常に重たくなることがありますが、それは売り損ねて戻りで売っている向きが多いことを示しており、つまりは、ショートのポジションが造成されていることを意味しますので、本当の売り場とは言えません。
こういった時、戻り売りでできたショートポジションをスクイズ(崩す)してやろうと暗躍する動きも出やすくなります。特に、ロンドンは、この手をよく使ってきます。
ショートスクイズを避け、本懐を遂げるには、一にも二にも焦らぬことが肝心です。
戻り売りでできたショートポジションがスクイズされたところが、実は売り場となることが多く、戻りの局面は手を出さず、戻しきって天井圏を形成し下がり始めてから追撃的に売っても全く遅くないと思います。
また、もしも、戻りがなく落ちるようであれば、売り圧力は予想以上に強いと解釈すべきで、逆にサポートレベルが割れたのを確認してから底値を突っ込んで売っても遅くないのが売りの大相場です。
今回は、売りのサイドを例にしてお話しましたが、買いのサイドでも、方向は逆ですが、状況は同じだとご理解ください。