ジャカルタ――インドネシアのユドヨノ大統領は6日、全国向けテレビ放送で演説し、数年前から石油輸入国になったことなどを受け、加盟する石油輸出国機構(OPEC)からの脱退を検討していることを明らかにした。
「我々の油井は枯れている」と指摘。国内生産力の強化に今後努め、再加盟に適した生産水準を取り戻せば改めて加入を考慮するとしている。同国の現在の生産量は日量100万バレルに届いていない。
インドネシアは東南アジア唯一のOPEC加盟国。ただ、開発の遅れ、司法界も含めたはびこる汚職もあり新規採掘などへの外資導入も進まず、原油輸入国に転じている。
1990年代の生産量は日量160万バレルだが、今年4月は86万バレルと低迷、石油関連会計では赤字を計上している。この中で政府は国内の燃料価格の値上げを検討している。
OPECには1962年に加盟。OPEC運営の分担金は今年分を既に支払っており、政府が脱退を正式決定しても、実現は来年になる。