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馬・台湾次期総統、親日アピール 邦人技師の慰霊祭参加へ

2008年05月05日20時57分

 【台北=野嶋剛】台湾の馬英九(マー・インチウ)・次期総統が8日、日本の植民統治時代に大型の水利事業を献身的な仕事で成功させたとされ、現在も台湾で尊敬を集めている日本人技師、八田與一氏の慰霊祭に参加する見通しとなった。反日イメージがある馬氏だが「偉人」への尊重を示して日本への親しみをアピールする狙いだ。

 慰霊祭は八田氏の命日の8日、同氏が1930(昭和5)年に難工事の末に完成させ、当時アジア最大と言われた烏山頭ダム(台南県)で行われる。八田氏を農業振興の恩人と慕う地元の「嘉南農田水利会」が主催。日本からも遺族ら50人が参加する。

 馬氏は日本の植民統治を「侵略」と述べるなど歴史問題に厳しい姿勢を示してきたが、先の総統選前には訪日して「反日ではない」とアピール。訪日中の演説でも八田氏の功績に言及していた。

 同会は「最近の馬氏の姿勢に変化が見られるので招待した」としている。

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