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北海道の白鳥も鳥インフル「強毒性」 さらに1羽陽性

2008年05月05日

 北海道東部の野付半島で4月24日に見つかったオオハクチョウの死骸(しがい)から、毒性の強い高病原性の鳥インフルエンザウイルス(H5N1亜型)を検出したと、環境省が5日に発表した。秋田県の十和田湖畔の白鳥の死骸から検出されたものと同型だった。

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強毒タイプの鳥インフルエンザウイルスが検出されたことを発表する環境省釧路自然環境事務所の桜井洋一次長=釧路市

 さらに野付半島から北西に約140キロ離れたサロマ湖畔でも同日午後、巡回中の道職員がオオハクチョウ1羽の死骸を発見。ウイルス簡易検査で陽性反応が確認された。道は強毒性のウイルスかどうか、北海道大学に運んで詳しく検査する予定だ。

 野付半島のオオハクチョウは1日の簡易検査で陽性だったため、同大学での詳しい検査をしていた。H5N1亜型の検出を受けて道は5日、家畜伝染病予防法に基づき、発見場所から半径30キロ以内にある5養鶏場に立ち入り検査をし、消毒などの防疫措置をとるよう命じた。現時点で、これらの養鶏場で異常はみられないという。

 道は鶏など家禽(かきん)類への感染拡大を防ぐため、養鶏業者らに注意を呼びかけ、巡回を強化する。鳥インフルエンザは通常は人には感染しないとされるが、環境省は野鳥に触らない、弱った鳥や死骸には近づかないなど、注意を呼びかけている。

 同大学などの専門家によると、一カ所で大量に死んだ例が見つかってはいないことなどから、国内で「高病原性」の鳥インフルエンザウイルスの感染が広まっている可能性は低く、海外で感染したものが渡りの途中で死んだとみているという。

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