関西の魅力「長い歴史」63%――日経ネット関西調査

 
              
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関西の魅力「長い歴史」63%――日経ネット関西調査

2008/05/06配信


地盤沈下が言われて久しい関西。しかし、関西に住む人にとって、その魅力もまた大きい。日経ネット関西では「トレンドアンケート」で「関西の魅力は何ですか」調査を行い、そんな関西の魅力を問うとともに、その魅力を生かした関西の再生策を聞いた。

 まず関西の魅力、良いところと思われるものを3つまで挙げてもらったところ、トップは「長い歴史・歴史遺産」で回答者の63%が選んだ。2位は「伝統芸能や伝統建築・美術工芸」が36%で続き、長い歴史とそれに裏打ちされた伝統文化が関西の魅力の大きな部分を占めているようだ。3番目には「おいしい食」(31%)が入り、多彩な関西の食文化への誇りがうかがえる。このほか「発展した商業や金融」、「人とのつながりが深い地域社会」、「お笑いなど大衆演芸」がいずれも2割強で肩を並べる。

 これらの魅力を生かす形で、関西再生のアイデアを自由に書いてもらった。「他の都市圏に比類のない京都・奈良の文化遺産を世界に発信していくことが重要。それに大阪の効率的な都市機能、神戸の先進性を組み合わせ、観光などの人的交流を増やす。関西、伊丹、神戸の各空港や進んだ交通体系を活用する」(50代男性)や「文化と観光を中心に箱もの造りではなくソフト面で支援すべき」(40代男性)などと文化遺産を核に観光面を中心に人を呼び集める提言が目立つ。

 これに対して「『観光』よりも『住んでみたい』と思わせる情報発信が必要」(40代男性)との意見もある。そのためには「『お笑い、たこ焼き、タイガース』といった通り一遍のイメージでは『たまに行くにはいいが、住みたくない』となる」(同)と従来のコテコテ<Cメージを払拭(ふっしょく)する必要があるという。この論には「お笑いや阪神、おばちゃん、粉モノなど固定された関西像を捨てて再生を図るべき」と同調する20代女性もいる。

 具体的なイメージとしては「1000年を超す歴史を有効に活用、全国展開の店のような画一的な街にしない」(40代女性)、「アジアとのつながりをもっと発展させ、都心部でアジアの『食』や『文化』を楽しめるようにする。大学でも中国やアジア研究を充実させる。地域としてアジアとの交流も深めるべき」(50代男性)などの意見が出た。

 ただ「関西再生といっても、関西に華があった時代を知らない」という30代男性は「常に東京をライバル視するのではなく、関西は日本の一部として彩り飾るべきでは。謙虚になることで『再生』ではなく『創出』につながる」と過去の栄光にとらわれない新たな関西を模索すべきだ、との見方もあった。
 
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