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【ゆうゆうLife】医療 闘う女医さん(中)ワークシェア (2/3ページ)
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家庭を持ち、子育てをする女性医師が働き続けるには、「当事者間の時間のやりくりだけでは限界がある」というのは、東京女子医大の片井みゆき准教授だ。
片井准教授は、長野県が女性医師の働く環境を整えようと作った「女性医師ネットワーク協議会」に参加し、信州大学医学部での女性医師支援をサポートしている。医学生のほぼ半数が女性である米国の例をあげ、「男女を問わず、多忙な医師が家事、育児と仕事が両立できるような環境が社会的に作られている」と指摘する。
例えば、勤務医が全員参加する会議は、夕方5時までに行われる。また、学校行事などは、勤務時間帯を避けて夕方などに設定されるのが一般的で、仕事を休まず参加できる工夫がされているという。
ところが日本では、夕方から始まる会議が珍しくない。PTA活動や保護者会も日中の開催が多い。子供が多ければ、その分、やりくりも大変になる。長谷川さんも「夕方の会議に出て、その後に家事をすれば、子供に食事をさせるのは9時ごろになってしまう」と話す。
家族や職場への気兼ねが精神的負担になれば、離職への引き金にもなりかねない。