死ぬ?
- 1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/05/05(月) 22:51:50.26 ID:dLPPMTPK0
- 思わず聞き返してしまった
いきなり死ぬなんて言われたから
それから電話を切られてしまった、何度もかけなおしたけど出ない
家の電話も繋がらない、メールには「ありがとう」と書いてあった
- 2 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/05/05(月) 22:53:57.17 ID:dLPPMTPK0
- その後、メールは一通も来なかった
次の日に出かけているとソイツを見かけた
名前を呼ぶとこちらを向いたけど走って逃げてしまった
追いつけなかった
- 3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/05/05(月) 22:55:19.83 ID:tjFt5eqpO
- 早く
- 4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/05/05(月) 22:55:39.43 ID:jvitlfHp0
- いきなり死ぬ?って、どういう事ですか?君には社会の常識がないのですか?
普通は、『あのぅ、すいませんけれども死んでくれませんか?』とか
『あなたはには、死ぬという選択肢もありますよ』とか言うものですよ、
あなたみたいに最初から喧嘩腰だと、
言われた方は『じゃぁいっちょ死んでみようかな!』とかいう気持ちがなくなるものです。
まずは、親切丁寧に人に死んでと頼むべきだと思いますよ。
そこから、人の輪と協調が生まれ、『よーし死んでみるか!』とか
という気持ちが生まれるわけです。
- 5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/05/05(月) 22:56:56.56 ID:dLPPMTPK0
- >>4
死ぬ・・・・・だと?
的な感じね
- 6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/05/05(月) 22:58:32.37 ID:DKE69Olu0
- 死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない
死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない
死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない
死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない
死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない
死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない
死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない
死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない
死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない
死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない
- 7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/05/05(月) 22:58:54.85 ID:WWdK9k/aO
- 早くお経をっっ
- 8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/05/05(月) 22:59:42.75 ID:dLPPMTPK0
- 気になって近くの病院に行ってみた、アイツの名前はなかった
アイツの家の場所を聞いておけばよかったと思った
もう一度アイツの家に電話してみる、母親がでてきた
どうやら家にも帰っていないらしい
- 9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/05/05(月) 23:00:36.16 ID:HFwaeyS10
- 全然読んでないけど肉うどんはうまいとおもうよ
- 10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/05/05(月) 23:01:55.91 ID:dLPPMTPK0
- 明日になって、もう一度アイツに電話をしてみる
繋がったけどすぐに切られた
俺の友人でアイツと仲良かったヤツとかに相談してみる
何も聞かされていないようだ
誰か一人が言ってた、あいつは過去に事件を起こしていると
- 11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/05/05(月) 23:03:53.58 ID:dLPPMTPK0
- そいつが話すには、学生のころに何度も暴力沙汰を起こしているらしく
酷い時には両腕を折ることもあったらしい
そんなアイツは知らなかった、いつも穏やかで話やすいヤツだった
- 12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/05/05(月) 23:06:15.88 ID:dLPPMTPK0
- アイツと知り合ったのは2年ほど前で、仕事の帰りに立ち入った屋台だった
何故かすぐに意気投合し、笑いあった
後にちょくちょく飲みにいくようになった
恋の相談もした、俺が年上だった
- 13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/05/05(月) 23:07:58.81 ID:dLPPMTPK0
- アイツに彼女ができたのはその2週間後のことだった
「タカシさんのおかげッス」と言って喜んでいた
もちろん祝ってやった
彼女にも俺は会ったりした、中々かわいい子で
お似合いだと思った
- 14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/05/05(月) 23:10:10.81 ID:dLPPMTPK0
- 俺はといえば、女には縁のない世界だった
昔から男女仲の悪い地区にいたためか、女と話すことに抵抗を覚えてしまった
話しかけても、つい冷たくしてしまう
さらに人見知りな俺は親しい友人も多くはなかった
アイツみたいにアッサリと打ち解けてしまうようなヤツはこれ以降いないと思った
- 15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/05/05(月) 23:11:51.87 ID:dLPPMTPK0
- アイツが彼女と別れたのはそれから数ヵ月後のことだった
話を聞くと浮気されたらしい、そういう子には見えなかったのだが
もちろん一緒に悲しんだ
- 16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/05/05(月) 23:12:56.68 ID:dLPPMTPK0
- ・・・・・・・・・・・
アイツからメールが来た
「明日夜9時半」
そっけないメールだった
行く場所は決まっているあの屋台だ
- 17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/05/05(月) 23:13:15.98 ID:tkV6nt5p0
- ξミミミミミミミミミミミミミ
ξξミミミミミミミミミミミミミ
ミミξミミミミミミミミミミミミミミ
ミミ -=・=- -=・=- ミミ
ミミlミ __ l;;;|ミ <東証は俺のサイフwwwwwwww
ミlミ::: ー===-' ../彡
ヽ::  ̄ ./
|ヽ:: ./|
■■■■■■■
■■■■■■■
個人投資家Mさん
- 18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/05/05(月) 23:14:34.03 ID:dLPPMTPK0
- (現在に戻ってます)
音信不通だったアイツから連絡が来たのだ
「了解」と送り返す
これが一番だと思った
- 19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/05/05(月) 23:16:09.73 ID:dLPPMTPK0
- 屋台には早めに行った、いつもどおりに
アイツはいつもどおりに5分遅刻して来ると思ってた
・・・・・・メールが来た
「本当に来てやんの!バーカ」
- 20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/05/05(月) 23:17:46.51 ID:dLPPMTPK0
- 目を疑った、おじちゃんに水を貰って目を洗った
携帯の画面をひたすら拭いた、壊れそうな勢いで
もう一度見る、画面の内容が変ることなんてなかった
回りを見る・・・・静けさだけがそこに居た
- 21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/05/05(月) 23:18:41.37 ID:qjgisvSS0
- なんだかんだで見入ってる俺が居るwwww
- 22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/05/05(月) 23:19:59.52 ID:dLPPMTPK0
- 信じられなかった、病気なのか
それにしては急すぎる
俺はどうすればいいのか分からずにただ一人呻いていた
メールがくる、思わず飛び上がりそうになった
携帯を壁にブン投げたい衝動にかられる
しかし抑えて携帯を開いた
- 23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/05/05(月) 23:22:53.68 ID:dLPPMTPK0
- 「俺を探せ俺を見つけろ俺を理解しろ」
意味が分からなかった、俺が一番お前を理解しているはずだ
そしてお前が俺を一番理解しているはずだ
絶対の信用関係にあったはずだ、だからこそ探し出そうと思った
見つけてやろうと思った
- 24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/05/05(月) 23:24:39.21 ID:dLPPMTPK0
- 心あたりのあるところへ走っていく
少しでも急がないと死んでしまう
そう言い聞かせ体を急がせる
まるでメロスのようだ・・・・メロスなんだな俺は
しかし何処にもアイツはいなかった
- 25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/05/05(月) 23:26:18.89 ID:dLPPMTPK0
- もう一度アイツの家に電話する
アイツの母親に聞いて家の場所を教えてもらおうと思った
もうアイツはそこにはいないが、少しはヒントになるものがあるかも知れなかった
しかし・・・・「それは言えません」
そう言い返されてしまった
- 26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/05/05(月) 23:28:38.70 ID:dLPPMTPK0
- そうしてアイツの母は続けた
「息子から電話がありました、家の場所を教えるなということでした
そして言いました これまでありがとうお母さん と言いました
そして電話は切られてしまいました」
- 27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/05/05(月) 23:30:29.64 ID:dLPPMTPK0
- 母にもありがとうと言い残してあるらしい
「息子と貴方の間に何があったかは知りません
でも、それは私が手伝ってはいけないようなことだと思います
息子の身に今何が起きているのか私にはサッパリ見当も付きません
貴方が全てを解決してください」
そういって電話を切られてしまった
- 28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/05/05(月) 23:33:01.30 ID:dLPPMTPK0
- また日が過ぎた、全く手がかりを得られなかった
そして探して欲しいはずのアイツを見つけられない自分に腹がたった
思い切り机を蹴飛ばす、激しい音をたてて机がひっくり返り上にのっているものは
空中に散乱する、一瞬の内にそれらは全て床に叩きつけられた
- 29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/05/05(月) 23:35:19.28 ID:dLPPMTPK0
- ・・・・・・・・・・・・・・・・・・(回想)
俺が結婚するといった時のアイツの騒ぎようは異常だった
ファーストフード店の中だってのに「本当かよ!それはめでたいな!今日は夜まで飲もうぜ!!」
と大声で叫んでしまったのだ、くすぐったい気持ちと嬉しい気持ちが交差した
しかし悪いことをしてしまったなとも思った
- 30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/05/05(月) 23:36:46.81 ID:dLPPMTPK0
- もちろんアイツにスピーチをやってもらうつもりだった
アイツはすごく乗り気で頼まれるのを今か今かと待っていたようだ
原稿もすでに書いていたらしくまたまた大声で朗読しそうになったのであわてて止める
無理をしているようにも見えた
- 31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/05/05(月) 23:39:29.12 ID:dLPPMTPK0
- アイツの頑張りは全て無に帰ることとなる
花嫁、俺の妻になる予定だった人が事故
危篤状態との連絡がきた
アイツは「何でだよッ!!」と机を叩いて泣いた
俺は泣かなかった
- 32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/05/05(月) 23:42:14.13 ID:dLPPMTPK0
- 俺が恋人を手に入れられたのはアイツのお陰だった
アイツが紹介してくれて、あいつが色々と背中を押してくれて
アイツの好きな人だったにも関わらず、俺の恋愛に協力してくれていた
そこで俺とアイツは始めて喧嘩することになる
「てめぇ!何で泣いてねぇんだよ!お前の嫁だぞ!嫁が死んだんだぞ!」
俺は黙って殴られ続けた
- 33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/05/05(月) 23:52:07.72 ID:yXnpwEt70
- つづき!
- 34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/05/05(月) 23:56:19.66 ID:nC5tklM50
- 見てやってるんだから
はやく続き書きなさいよ!
- 35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/05/05(月) 23:56:35.62 ID:dLPPMTPK0
- >>33
風呂だったヨ
- 36 :1 ◆MoGBLdKwss :2008/05/06(火) 00:01:59.86 ID:a4byLlKT0
- しばらく殴られていた
俺はずっと辛かった
アイツが好きな人を必死に隠している姿が辛かった
心から祝うフリをしながら心のどこかで泣いている姿が辛かった
だから俺は言ってやった
「じゃあ俺を泣けないようなヤツにしたのは誰だよ!お前だよ!
ずっと隠していやがって!知っていたんだからな!」
そして俺は叫んだ「馬鹿ヤロオオオォォオオォォオオ!」
そして殴り返した
- 37 :1 ◆MoGBLdKwss :2008/05/06(火) 00:03:51.87 ID:a4byLlKT0
- お互いの疲れきって座り込んだ時顔を見合わせた
こんなシーンはありえないと思っていたけれど
お互いにボコボコの顔が面白くて笑ってしまった
一緒に葬式に行って、一緒に泣いた
- 38 :1 ◆MoGBLdKwss :2008/05/06(火) 00:09:47.93 ID:a4byLlKT0
- ・・・・・・・・・・・・(現代)
墓に行ってみた、もちろん俺の恋人の墓だ
アイツと一回行ったきりの墓なので迷った
やっと見つけた、そう思って近づく
墓には花が添えてあった、それも膨大な量が
花の側には手紙が置いてあった、日付が書いてあった
3月2日・・・・・4月2日・・・・一ヶ月ごとに来ては置いてあるようだ
そうして・・・・昨日である9月2日の手紙を見つけた
- 39 :1 ◆MoGBLdKwss :2008/05/06(火) 00:12:43.47 ID:a4byLlKT0
- 9月2日 昨日は愛人の命日だった
完全に当時の記憶は頭の中から消されていたようだ
手紙を開ける、書いたやつは言うまでもないアイツだ
手紙を取り出す、最初の一行で俺は手紙を落しそうになった
「タカシさんへ」
俺宛の手紙だった
- 40 :1 ◆MoGBLdKwss :2008/05/06(火) 00:17:07.95 ID:a4byLlKT0
- 「タカシさんへ
彼女が死んでから一年たちました
手紙が溜まったままということはまだここに来ていないのですね
僕は何故毎月ここに来ていたと思いますか?
きっとこの文を見るのはそう遠くないと思います
- 41 :1 ◆MoGBLdKwss :2008/05/06(火) 00:18:24.89 ID:a4byLlKT0
- しかしこの手紙を見ているということはもう手遅れだと思っていてください
貴方は僕が許していると思っているのでしょうがぜんぜん違います
許す気など毛頭ありません一生考えていてください
そして気付けなかったことを一生後悔していてください
もしこの先会えたならば、以前の関係にもどりたい」
- 42 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/05/06(火) 00:20:52.84 ID:Q668IyWb0
- 勝手な奴だなー。
自分でタカシと彼女をくっつけた癖に好きだったからって逆ギレかよ。
- 43 :1 ◆MoGBLdKwss :2008/05/06(火) 00:22:57.65 ID:a4byLlKT0
- 他の手紙もほとんど俺へのメッセージだった
「いつになったら気付くのだろう」「何故分からないのか」
などのワードが目立った
彼が俺の恋人の件で激しく憎んでいるのは分かった
最後のフレーズが気になる「もしこの先会えたならば、以前の関係にもどりたい」
これは明らかに助けてくれと言っている
何故昨日気付けなかったのか
悔しさが胸の中を駆け巡った
- 44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/05/06(火) 00:26:21.01 ID:4wNy96qbO
- 読んでるよ
- 45 :1 ◆MoGBLdKwss :2008/05/06(火) 00:26:41.18 ID:a4byLlKT0
- ・・・・・・・・・・回想
あれからというもの彼女の話題はタブーとなった、当然だが
彼は彼女の思い出に浸りたがっていた
つまり彼女の話を進んでしようとしていたが俺が制した
そういう状態にだけはなっていけないと思った
いつまでも彼女から抜けられなくなるからだ
いずれ彼はだんだんと彼女を忘れていくかのようにその話をしなくなっていった
- 46 :1 ◆MoGBLdKwss :2008/05/06(火) 00:28:54.85 ID:a4byLlKT0
- きっと、彼女のことを忘れることを恐れていたのだろう
ひと時も彼女のことを考えていたかったのだろう
それだけに危険である、嵌まり込んだら抜け出せない底無沼のようになってしまう
それだけは避けようと俺は必死だった
アイツが会社を辞めたと言ってきたのはそのすぐ後だった
- 47 :1 ◆MoGBLdKwss :2008/05/06(火) 00:33:42.20 ID:a4byLlKT0
- アイツと彼女と俺で浮かび上がる場所には全て行った
何処にもアイツはいなかったが、代わりに何処にも
「アリガトウ」と書いてある、または掘ってあった
ここでふと疑問符が頭に浮かび上がる
何故俺に礼をいうのか
そこでメールが来た、もちろんアイツからだった
- 48 :1 ◆MoGBLdKwss :2008/05/06(火) 00:36:58.54 ID:a4byLlKT0
- 「これまでのは全て無しにしたい、元に戻りたい
お前に会いたい、彼女に会いたい、家に戻りたい
最初からやり直したい、あの屋台で会った日からやり直したい
どうすればいいのか分からない、お前が憎い、お前が好きだ
何故彼女を忘れていた、楽しい思い出をありがとう
何故彼女の話をしたがらなかった、俺に出会ってくれてありがとう
俺は」
そこで途切れていた
- 49 :1 ◆MoGBLdKwss :2008/05/06(火) 00:39:59.18 ID:a4byLlKT0
- ・・・・・・・・・・・・・・・・・回想
どうやら社長のサイドビジネスの失敗による破産が原因らしい
社員を雇えなくなり、全員リストラ
会社はつぶれ、オマケに色々ととばっちりを受け借金だらけだという
俺は「心配するな」といって全て返してやった
アイツは泣いて「ありがとう・・・・・・」と呟き続けた
- 50 :1 ◆MoGBLdKwss :2008/05/06(火) 00:42:59.25 ID:a4byLlKT0
- しかし、借金は決して低くはなく多少なりとも生活が苦しくなった
アイツはそれに気が付いたのが「俺はアルバイト探すから一緒にすまないか」
と言われた思わず笑ってしまいそうになるなぜならあいつが泊まるのは俺の家だし
大して広くもない、それに「お前の家はどうした?」
と聞くと「売ってやった」といいながら茶封筒を渡される
これで一緒に住めるなとアイツは笑って言った
- 51 :1 ◆MoGBLdKwss :2008/05/06(火) 00:49:11.72 ID:a4byLlKT0
- >>47 現代
しかしアイツとの一緒の暮らしは長く続かなかった
とても楽しかったし、バイトの収入の分いくらか楽できたっていうのも本音だ
しかしアイツの母親から連絡が入った
「アンタ何処止まってる」
「え、えーと・・・・友達の家」
「今すぐこっちに荷物まとめてきなさい!!!」
こっちにも聞こえる大声で母親は叫んだ
そうして彼は物凄いスピードで荷物をまとめ、去っていった
- 52 :1 ◆MoGBLdKwss :2008/05/06(火) 00:50:42.05 ID:a4byLlKT0
-
・・・・・・・・・・・・・・・現代
アイツは今混乱しているのだろう、きっと情緒不安定な所があるのだ
興奮すると止まらなくなってしまうのだろう
アイツは今何かをやって死のうとしている
そしてもう一人じゃ戻れない所まで来てしまった
なら話は簡単だ、俺が引っ張り上げてやればいい
母親と約束した、アイツを助けると
アイツの事件について母親から聞こうと思った
- 53 :1 ◆MoGBLdKwss :2008/05/06(火) 01:04:52.18 ID:a4byLlKT0
- 「遅い!」
電話をかけて聞いた第一声がそれだった
「息子は、ちょこっとだけ心が弱くてね」
語り始めた
「小学生の時に、少しからかわれた時の話だけどね
息子は何がそんなにムカついたのか分からないけどいきなり椅子で相手の頭をなぐったのよ
その殴られた子は何がなんだか分からなくてかがみこんじゃったみたいなの
そこをのがさずに一心不乱に殴り続けたのよ・・・・・
息子は何かに夢中になると見境がつかなくなっちゃうの
で、突然と自分のしていることに気が付いて、責任を取ろうと自傷行為に走るのよ
だけど私は一回もやらせなかった、まず冷静になることを覚えさせたかったの」
そこで話は途切れる「もう大丈夫です、ありがとうございました」
そういって電話を切った、何が大丈夫なのかは分からないが一つ心当たりが見つかった
- 54 :1 ◆MoGBLdKwss :2008/05/06(火) 01:17:13.51 ID:a4byLlKT0
- 一度だけ、アイツと彼女が二人きりで行ったという場所がある
というより二人きりになった場所がある
事故の後の病室だ
彼女の最後を看取ろうとアイツはずっと側にいた
「二人だけにしてくれないか・・・・一分だけでいい」と言った
そこで何を話し、何をしたのかは分からない
しかしそこにはきっと重要な何かがあるはずだった
- 55 :1 ◆MoGBLdKwss :2008/05/06(火) 01:25:50.54 ID:a4byLlKT0
- ・・・・・・・・・・・・・・・・回想(ラスト)
「俺さ・・・」
アイツは誰に向けてでもなく話し始めた、独り言のように
「誰かを忘れるのって嫌なんだよ」
そんなことは知っている
「お前は・・・・誰も忘れてはいないよな?」
声のトーンを低くして聞かれる
「あぁ」
俺は曖昧に答えた・・・・・・・
- 56 :1 ◆MoGBLdKwss :2008/05/06(火) 01:29:27.65 ID:a4byLlKT0
- ・・・・・・・・・・・・・現代
病院に付いた、前と変らずに同じ場所に立っていた
「当たり前か」まだ一年しかたっていないのである
ここからは記憶に体を任せた
病院に入り、適当にお見舞い用のカードを書き
彼女、妻となるはずだった人の死んだ部屋へ向かう
ここに誰もいなかったら今度こそ終わりだ
そう思いながら俺は病室のドアを開けた
そこにアイツは・・・・・いるはずもなかった
- 57 :1 ◆MoGBLdKwss :2008/05/06(火) 01:31:08.58 ID:a4byLlKT0
- その代わりに手紙があった
また手紙か・・・・・・開ける
「タカシさんへ
ここに来てくれてありがとうございます
僕は最後にヒントを残そうと思います
(僕の夢)
」
俺は走りだした、結婚式場へ
- 58 :1 ◆MoGBLdKwss :2008/05/06(火) 01:36:45.39 ID:a4byLlKT0
- アイツはスピーチをしていた
誰もいない結婚式場でただ一人暗闇の中に立っていた
「本日はお日柄もよく―」
そんな当たり前のようなスピーチが続いていく
「このたびはタカシさんと・・・・」
そこで止まる
「思い出せない」
アイツは泣いていた
「忘れちゃった・・・」
崩れていく
「大切なっ・・・大切な人があぁぁ!」
壊れてしまった―戻れなくなってしまった
アイツは倒れた、最後にこっちを睨みつけて
俺は何もできずに救急車の到着を突っ立って待っているだけだった
- 59 :1 ◆MoGBLdKwss :2008/05/06(火) 01:39:52.25 ID:a4byLlKT0
- 幸い、あまりたいした障害はないらしい
記憶が消えてしまったことと、精神が子供の時に戻ってしまったこと意外は
母親に怒られた「何故・・・・もっと早く行かなかった」と
俺は何も言えなかった
彼女が生きていたらこんなことにはならなかったのだろうか
俺はただただ堕ちて行く日々となった
- 60 :1 ◆MoGBLdKwss :2008/05/06(火) 01:40:42.61 ID:a4byLlKT0
- 一部 完
希望あれば続きやりますー
なければ寝ますー
- 61 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/05/06(火) 01:49:40.20 ID:x5GzjXfE0
- 希望します
- 62 :1 ◆MoGBLdKwss :2008/05/06(火) 01:57:04.03 ID:a4byLlKT0
- 了解したー
今日少し書いて明日このスレ生きてたら続き書くね
- 63 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/05/06(火) 02:00:20.11 ID:CkWEiKNT0
- 希望します。
でも眠い・・・
- 64 :1 ◆MoGBLdKwss :2008/05/06(火) 02:04:27.10 ID:a4byLlKT0
- アレから3年ほど過ぎ俺はロボットのような生活を送っていた
恋人を亡くし、友人を助けられず自暴自棄に陥って廃人と化した
なんとか仕事に行くまでは数日家で死んだように眠りこけることでどうにかなった
しかしそれ以降はどうにもならない
ロボットのように言われたことだけをこなし、生きるのに必要最低限なことしかしなくなったため
体もガリガリに痩せてきた
- 65 :1 ◆MoGBLdKwss :2008/05/06(火) 02:05:03.26 ID:a4byLlKT0
- >>63
俺も眠いw
- 66 :1 ◆MoGBLdKwss :2008/05/06(火) 02:07:17.10 ID:a4byLlKT0
- ある日上司に言われた「君は見ていて気味が悪い・・・・・なんてなハッハッハw」
つまらないジョークだった適当に聞き流して仕事を続ける
後ろで何か叫んでいたがシカト
いったいなんで俺はこんなことになってるのだろう
- 67 :1 ◆MoGBLdKwss :2008/05/06(火) 02:11:54.34 ID:a4byLlKT0
- 家に帰ると一通の手紙が会った
毎週アイツの母親から容態についての手紙が送られてくる
しかし最近は読まずに全て捨てている
アイツのことを考えることもなくなったもう何もかもが気だるく感じる
何気なくつけたテレビを消すのがめんどくさい
朝起きて布団をどかすことさえめんどくさい
しかし仕事には絶対に遅刻しないで行く、習慣の恐ろしさを知った
- 68 :1 ◆MoGBLdKwss :2008/05/06(火) 02:19:30.07 ID:a4byLlKT0
- いつもどおりに起きて、いつもどおりに電車に乗る
一生続くかと思っていた地獄に蜘蛛の糸がおりてきた
いつもと違う光景
そう、何かが起こった
燃えている、一切が燃えている
ボーっとしていて気が付かなかったなんて変だがその通りなのだ
電車が燃えていた
- 69 :1 ◆MoGBLdKwss :2008/05/06(火) 02:20:51.21 ID:a4byLlKT0
- はいー今日はもう眠いよw
明日9時くらい(朝)に生きてたら更新ー
死んでたら今のうちに魚拓でもとっておこうかなw
ではではまた会えたら会いましょう
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