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くっぱのブログ

2008-05-01

続・「無断リンク禁止」に対する喩えで忘れられがちなこと

一つ前の記事に対してtakoponsさんから

続・無断駐リン禁止 - takoponsの意味

という反応をいただきましたので、私が注目した点の中から突っ込みどころはとりあえず置いておくこととして、謎と感じた部分についていくつかを書いてみたいと思います。

私が最も注目した点は、私の記事に対してtakoponsさんによってなされた要約で、この要約をもとに話が進んでいる部分があるのですが、まず私の書いた文面はこれ。

この手の結論を導くような喩えにおいて、考慮することを無視されがちな特性が「無断リンク禁止」には含まれているような気がします。それは、無断リンクをされる側がしようと思えばいつでも、自分の書いたものを変更したり削除できるという点です。つまり、「無断リンク禁止」を宣言している人が、「リンクをされる前に自分の書いたものを変更したり削除したりするかどうかを判断したい」と考えている可能性です。

「無断リンク禁止」に対する喩えで忘れられがちなこと - くっぱのブログ
続・無断駐リン禁止 - takoponsの意味

そして、takoponsさんによるこの部分の要約がこれ。

断りのないリンクをされた側(被リンク側)は、しようと思えばいつでも、自分の書いたものを変更したり削除したりできる。この可能性を、比喩の使用者は考慮せずに無視している。被リンク側が自由に記事を変更・削除できることは、「無断リンク禁止」に対する喩えで忘れられがちなことである。

続・無断駐リン禁止 - takoponsの意味

どこが違うのか解りますでしょうか。違っている部分を抜き出すと私の記事では

  • (前略)無断リンクをされる側がしようと思えば(中略)つまり、「無断リンク禁止」を宣言している人が、「リンクをされる前に自分の書いたものを変更したり削除したりするかどうかを判断したい」と考えている可能性です。

となっているのに、takoponsさんの要約での対応する部分を抜き出すと

  • (前略)断りのないリンクをされた側(被リンク側)は、しようと思えば(後略)

となっているわけです。つまり「される側」がいつのまにか「された側」になっていて、最後の一文が完全に無視されているということなのですが。私はリンク「される前」の対応について述べているのであって、リンク「された後」の対応の話が私の主張にいったいどのように関係するのかよく解らないのですが、とにかくtakoponsさんの主張はリンクされた後の対応の話を軸に進んでいるようでとても謎深いと感じました。

もう一点謎なのが、これ。

兄:簡単のために2つの考え方に絞って提示しよう。

1. サイト管理者に断りなく勝手にリンクを張る行為はマナー違反である。

2. ハイパーリンクは、リンク先管理人への連絡なしに自由に張ることができる。

弟:この2つの考え方は、考えることは可能だし、自由だね。

兄:そう。正しいか正しくないかは置いといて、これら相反する考え方は、考え(思考)としてはアリだ。

弟:でも、現実に則して考えた場合、片方に無理が生じてくると思う。

続・無断駐リン禁止 - takoponsの意味

ハイパーリンクは、リンク先管理人への連絡なしに自由に張ることができるが、それをすることはマナー違反である」とすれば形の上で相反しないし、双方に無理は生じてこないように思うのですけど。もちろん、私の主張はこれとは違っていて、「ハイパーリンクは、リンク先管理人への連絡なしに自由に張ることができるが、『連絡をすることを要求している人に』それをすることはマナー違反『でないとはいえない』」ですけど。

あと、2人の登場人物の会話で一方が論を解説して一方が納得するというスタイルは、宗教や思想のパンフレットなどでよく用いられている手法に通じるような雰囲気があって、なかなか興味深かったです。

quppaquppa 2008/05/01 07:53 一つ前の記事のコメント欄が長い書き込みの場合に容量オーバーする段階に入ったみたいなので、mさんからいただいて表示されていないコメントをこの記事のコメント欄に転載します。

−−ここから−−
とりあえずくっぱさんには私の言っていることを文面どおりに理解しようという気があるのかが非常に疑問ですが。

私はくっぱさんがtakoponsさんの仰っていることを正しく解釈できておらず見当違いの方向の反論をしているのではないかという話をしています。
私の言い分は「takoponsさんの主張はあくまで正しくない根拠を元に無断リンクの禁止を宣言している人たちを前提として、その主張はマナー的に正しくないよね、とか、法的に正しくないよね、といった話をしている」です。
最後の結論である「無断リンクを主張している人は間違っている可能性がある」は「主張することが間違いである」と言っているのではなく「主張内容に誤りが含まれている」と言っていると受け取っています。
ですから、くっぱさんの反論はtakoponsさんが出した結論Aを勝手なわら人形論法で結論Bと取り違えているのではないかと言っています。

「無断リンク禁止を宣言する行為そのものが間違っている」という結論は不当である、という主張であれば、私は個人的には反論しません。
ですがくっぱさんの主張にはtakoponsさんへの反論が含まれています。
つまり、くっぱさんの反論はtakoponsさんが実際にそのような結論を出していて初めて意味を持ちます。
そして私はtakoponsさんはそのような結論は初めから出していないので反論としては不当ではありませんか、とずっと最初から今まで一貫して申しております。
ところがなぜかくっぱさんはその部分には触れずに関係ないことにばかり返事をされますね。それは対外的な事実として他者の主張の一部分だけをピックアップして論を進める、わら人形論法です。
いいかげん「takoponsさんはそのような結論を初めからだしていないのではないか」「その反論は無関係な話を持ち出しているという意味で不当ではないのか」という論旨の本筋に対してのご返答をお願いします。
takoponsさんが「どうしてそこで関係ない話をしだすんだ」と言った意味についてお考え下さい。

>「認められた行為」であると同時に「認められていない行為」でもあることになるような〜

ですからあえて不特定「多数」といいました。少数が否定しても全体のルールにはなりえません。
どこからどこまでが多数でどこからどこまでが少数かの正確な判断は不可能ですが、「世間」が認めていないもの、法が認めていないもの、条例が認めていないもの、それぞれ区分によって違ってくるでしょうね。とりあえず現在一番大きな区切りで行けば法ですか。
区分から外れた場所では認められてはいないではないか、と仰るのも自由ですが。
ネットの世界というものを考えるなら、それは少なくとも建前上は法の秩序による世界ですから法を前提に置くことには問題はないかと。
無断でリンクするという行為そのものは法により認められている行為であるので、特に理由がなく一方的に制限するのはマナー(互いの心遣い)と言う観点で間違っている。
ですがそれは関係のない話なのでここでこれ以上はなす必要性はないのではないかと存じます。

>強制などされないのではないでしょうか〜

強制されたものを強引に無視すれば結果的には強制「失敗」ではあるでしょうが強制しなかったわけではありません。
校則で頭髪を染めてはいけないと規定するのもある種の強制ですが強制に失敗している事例はいくらでもあります。
命令する行動そのものが強制であり、リンクされてしまったのだとしたらたまたま強制に失敗したので無断リンクされているだけでしょう。
そのあたりも直接関係のない話ですのでもういいでしょう。

>本記事では無断リンク「禁止の宣言」が間違いであるかどうかについて論じています。

takoponsさんはそのような記事は書かれていません。よって、この記事は反論としては不当です。
私が禁止の宣言の話の途中に突然に持ち出したのではなく、くっぱさんが先に間違った前提についての話(takoponsさんの記事)をしているところに禁止宣言の話を持ち出されたのです。

>takoponsさんの記事の内容が藁人形論法になっているという主張

takoponsさんの出された結論は「無断リンクを宣言する行為は間違いである」ではないのでそのような主張は不当です。
というか「無関係に」といっているのになぜそこでtakoponsさんが出てくるのですか。

quppaquppa 2008/05/01 08:17 >私の言い分は「takoponsさんの主張はあくまで正しくない根拠を元に無断リンクの禁止を宣言している人たちを前提として、その主張はマナー的に正しくないよね、とか、法的に正しくないよね、といった話をしている」です。

で、その正しくない根拠というのは具体的には何なのでしょう。例えば、「相手に許可を得ることなくリンクをするのは法律違反である」は、もしそれが本当ならば「無断リンク禁止」なんて宣言しなくても、許可なしにリンクをされたら「許可なしにリンクするなゴルァ」と文句を言えるわけですし、「無断リンク禁止」宣言には別の根拠があるわけです。だとしたら、その根拠としては「相手からなされる自身に影響のある行為について、その行為をなすことの事前通告の要求がなされたときに、それを無視するのは必ずしもマナー違反でないとはいえない」くらいであって、実際に文句を言う場合には勢いあまって「必ずしもマナー違反でないとはいえない」の部分を「マナー違反である」や「法律違反である」みたいに言ってしまっているだけなのではないでしょうか。

残りの部分のお返事はまた後ほどに。

lastlinelastline 2008/05/01 10:11 「無断リンク禁止」=「リンクする前に連絡をすることを要求している」について毎度のことながら疑問です。
様々な事例を見る限り「無断リンク禁止」の意図はそれに限らないと思います。

また、『連絡をすることを要求している人に』と言ってもリンクする際に連絡する必要が無いです。
日本語の「要求」には非常に強い意味もあります。「連絡を要求する」とは「連絡する事が”当然”だと強く求めることです」。連絡しろと命令しているのと同じです。リンクする際に連絡する必要もないし、リンクする側も連絡を求める権利が無いのに「連絡しろ」と命令するのは間違いです。「連絡を要求すること」がマナー違反です。できるのは精々「お願い」です

くっぱさんの「要求」が「お願い」と言う意味なら別ですが。

quppaquppa 2008/05/01 23:50 mさん

>最後の結論である「無断リンクを主張している人は間違っている可能性がある」は「主張することが間違いである」と言っているのではなく「主張内容に誤りが含まれている」と言っていると受け取っています。

それって、「赤い羽根共同募金にお金を寄付する人は間違っている可能性がある」という主張を、「赤い羽根を身に付けることによって善意の人であることをアピールするためにお金を寄付する人が大多数を占める」とかいう理由のもとに「寄付行為に誤りが含まれている」と主張していると受け取るのと似たような感じでしょうか。

もしもそうだった場合には、「赤い羽根を身に付けることによって善意の人であることをアピールするためにお金を寄付する人」が本当に大多数を占めていることを示さない限り、架空の人物、つまり藁人形に対して「寄付行為に誤りが含まれている」と主張しているに過ぎないのではないでしょうか。

さらに言えば、たとえそのような人が大多数を占めていたとしても、その人たちの寄付行為に間違いが含まれているというのも不思議な気がしますけど。仮に間違いがあったとしてもそれは「赤い羽根を身に付けることによって善意の人であることをアピールするためにお金を寄付する」という意図のみであって、行動としての「寄付行為」が誤りであるかどうかとはまったく別の話ではないでしょうか。

>どこからどこまでが多数でどこからどこまでが少数かの正確な判断は不可能ですが、

そのような判断不可能な前提のもとに論を進めたりしたら、論理に飛躍が生じてしまうのではないでしょうか。


lastlineさん

>「無断リンク禁止」=「リンクする前に連絡をすることを要求している」について毎度のことながら疑問です。
>様々な事例を見る限り「無断リンク禁止」の意図はそれに限らないと思います。

他人の行為を批判する場合に、批判するのに都合のよい意図のみを想定して論を進めるのは、藁人形論法の形になるのではないでしょうか。批判するのに最も都合の悪い意図を想定しても批判として成立する論を展開して初めて、藁人形論法ではない形の批判となるのではないでしょうか。

つまり、議論において想定していなかった意図の存在を指摘された場合には、その意図のもとでも批判として成立するように論を整えるか、藁人形であることを受け入れるか、二者択一を迫られるのがオープンな場における議論の形ではないでしょうか。もちろん、想定されていない意図の存在を指摘する側の人は、「その意図のもとで批判として成立する論を整えるのは難しいのではないか」という主張のもとに指摘しなければ、単なる妨害工作でしかないわけですけど。

>連絡しろと命令しているのと同じです。

「しろ」も「してください」も「することを断固要求する!」も「必ずするようお願いします」も言われた側がその言い方を気に食わないと思うかどうかの違いがあるだけで、いずれも本質的には要求という行為でしかないように思います。

lastlinelastline 2008/05/02 11:33 私は「無断リンク禁止」と宣言するのは「許可無くリンクするな」と宣言していると解釈しているからです。「連絡しろ」は許可を得る一つの方法にすぎません。


>「しろ」も「してください」も「することを断固要求する!」も「必ずするようお願いします」も言われた側がその言い方を気に食わないと思うかどうかの違いがあるだけで、いずれも本質的には要求という行為でしかないように思います。

違います。「お願い」は「要求」ではありません。上記に「しろ」と「してください」は命令、残りは要求です。
「要求」は「必要だとして、また当然の”権利”として強く求める」ことです。リンクにおいては「無断リンクするな」という権利はプライバシーなどに関わる事例でないが限り無いです。
「できればリンクする際はメールなどでご連絡ください。お願いします」がお願いです。この時、お願いする側はリンクしないで下さいという権利も無いし、リンクする際に必ず連絡しろという権利も無いと分かって自分の誤りを認めているが、可能ならばリンクする際に連絡してくれないでしょうかと頼んでいるので「要求」ではありません。

lastlinelastline 2008/05/02 11:54 コメント総量がオーバーしそうとのことなので、こちらのエントリに書きます。

>「無断でやってもよい」と認めたリンク行為を無断でやった人に「無断でするな」と主張することが間違いになるのかについての説明が欠けて
欠けてないです。

「無断でやっても良い」行為があるとしましょう。ここで仮にその行為を無断でやった人に「無断でするな」と主張できる権利を認めましょう。つまり、無断でやった行為も正当ですが「無断でするな」という行為も正当だと仮定します。さてこの時、この無断でやっても良い行為は本当に無断でやっても良い行為と言えるでしょうか。いや、言えないでしょう。無断でできる行為に「無断でするな」と主張できるのは明らかに矛盾が生じます。これは、「無断でやっても良い行為」に「無断でするな」と主張できる権利を認めたから生じた矛盾です。
よって、「無断でやってもよい」行為に「無断でするな」と主張するのは間違いです。


>どのような文言の形で無断ですることを認めているのでしょうか。もしも具体的な文言の形で明示されていないのならば、無断でしてよいかどうかについては述べていないのではないでしょか。

リンクについてそのものずばりを定めた条文は私は知りません。しかし、法律などにそのものずばり書いていないからと言って、それが法律などで認められていないとは考えません。現状が法律に追いつかない場合は、新しい法律を作る前に既存の法律の解釈を広めて運用します。既存の法律で上手くいかない場合は法律を改正したり、新しい法律を作ります。
リンクは表現の一つと考えて問題ないでしょう。インターネット上でも表現の自由が認められますから、リンクするのは自由です。
無断でしても良いかですが、リンクは参照や引用の際になされます。参照や引用の際にその著者に連絡する必要はありません。つまり、リンクも連絡する必要はありません。


>私からは他にどのように解釈してよいか解らなかったのですけど、説明をお願いします。
私は「国家が命じた損害賠償額を相手に払い国家から科せられた刑を受けさえすれば何をしても構わないというものでもない」について「分かりません」と主張しているだけです。

takoponstakopons 2008/05/02 14:06 quppaさんは、takoponsに無断でtakoponsの記事にリンクしてるけど、それは何故ですか?

quppaquppa 2008/05/02 23:28 lastlineさん

>私は「無断リンク禁止」と宣言するのは「許可無くリンクするな」と宣言していると解釈しているからです。

その決め付けが藁人形なんですってば。それとも、DQNな人が自分に対して視線を合わせて堂々としている人がいると、その人が自分に喧嘩を売っていると解釈するのと似たような感じなのでしょうか。でも、勝手にそのように解釈された側の人としては、たまったものではないように思います。

>リンクにおいては「無断リンクするな」という権利はプライバシーなどに関わる事例でないが限り無いです。

それって本当なのでしょうか。具体的に誰が「無断リンクするな」という言葉を発することを禁じているのでしょう。

>>「無断でやってもよい」と認めたリンク行為を無断でやった人に「無断でするな」と主張することが間違いになるのかについての説明が欠けて
>欠けてないです。

私のコメントでは直前に

>なぜその人が

という文言がついているのですけど。つまり、インターネットを構築した人が無断ですることを認めた行為について「無断でするな」と主張するとが間違いになる理由について尋ねているわけですが、その説明はいったいどこになされていたのでしょうか。具体的に教えてください。


takoponsさん

>quppaさんは、takoponsに無断でtakoponsの記事にリンクしてるけど、それは何故ですか?

質問の意図がよく解らないのですけど、もしかして私がtakoponsさんの記事に無断でリンクをするのは間違いであると主張されているのでしょうか。

takoponstakopons 2008/05/02 23:40 >質問の意図がよく解らないのですけど、

では、質問を変えます。

他人のサイトに無断でリンクを張るのはマナー違反ですか?(Yes/No)

quppaquppa 2008/05/03 00:06 >他人のサイトに無断でリンクを張るのはマナー違反ですか?(Yes/No)

takoponsさんが私の答えを必要とする理由がよく解らないので、現時点では特に答える気はありませんけど?

takoponstakopons 2008/05/03 01:30 >takoponsさんが私の答えを必要とする理由がよく解らないので、

では、理由を述べます。

無断リンクのマナー違反についてブログで語っておられるquppaさんに、リンクのマナーに関して伺いたいからです。理由は以上です。

他人のサイトに無断でリンクを張るのはマナー違反ですか?(Yes/No)

quppaquppa 2008/05/03 07:02 >無断リンクのマナー違反についてブログで語っておられるquppaさんに、リンクのマナーに関して伺いたいからです。

よく解らないのですけど、私がブログで語っているから専門家であると解釈して、専門家なら関連することを何でも知っているであろうから質問をしているということでしょうか。しかし、ブログで語ることと専門家であるかどうかは別の話ではないでしょうか。

takoponstakopons 2008/05/03 15:21 >しかし、ブログで語ることと専門家であるかどうかは別の話ではないでしょうか。

では、quppaさんが専門家であるかどうかに関係なく、無断リンクのマナー違反についてブログで語っておられるquppaさんに質問します。

他人のサイトに無断でリンクを張るのはマナー違反ですか?(Yes/No)

mm 2008/05/03 19:49 >正しくない根拠というのは具体的には何なのでしょう。

とりあえず場合によるんじゃないでしょうか。
最近は少なくはなったみたいですが、リンクすると著作権違反になるという不思議解釈もありましたし、まあそういうのは間違いと断言してもいいかな、とは思います。
マナーを根拠にするときの話ですが。
マナーとは相互間での心遣いについてのものなので、相手側に心遣いが感じられない場合の無断リンク禁止がそれに当てはまるかと思います。
私の今の段階での私見としては禁止と言ってのけるのはもうその時点で相手に対する心遣いがないから「自分がマナーを破っておきながら自分の都合だけをマナーって言葉で正当化するのはマナー的には間違いではないんでしょうか」と言いたくなります。
takoponsさんの主張は大元はマナーでも法律でもないところからの意見に見えますね。認められている行為を制限しようとしているという観点からいけば法律ともマナーとも絡みますが…まあ真意は本人にしかわかりませんので、あくまでそう見えるだけです。

恐らく、くっぱさんが今までに疑問を抱いてトラバなりで質問をしてきた人たちは、「無断リンク禁止」という概念について話をしているのではなく、「無断リンク禁止問題」について話していたんだと思います。
この二つのいったい何が違うのかと言う話ですが。
無断リンクを禁止すると言う行為についてのみ純粋に追求していけば、たしかにくっぱさんの仰るような事前に通告してもらうことのみを重視しているようなタイプの人もいる可能性はあると思うんですよ。
そういう可能性とかについて考えたり議論したり、それはある意味では有意義であるかもしれません。論点だけであれば個人的にはくっぱさんの主張は実はわりと賛成できる部分も多いです。
なんというか、反論でさえなければまっとうであるといいますか。比喩表現とか文章の分かりやすさ、分かりにくさの話は無関係なので知りません。

「無断リンク禁止問題」について語ると言うことがどういうことかといいますと。
無断リンクを禁止することによって、今までネットの色々な場所でトラブルが起きてきました。小さなものからそれこそリンク先が次々閉鎖してしまうような大事件まで、規模も時期も様々です。
で、どうしてそんな問題が起こるのかを中心に無断リンクについて考える場合、これが無断リンク禁止問題について語るということです。
この二つは似ていますが決定的なところに差があります。
トラブルが起きるということはすなわち衝突しあうということ。互いに衝突しあうケースを考えた場合、くっぱさんの仰るようなケースは非常に稀なのです。

無断リンク禁止問題について考えるとき、衝突を起こす可能性が低いケースは「問題が起こる際の一般論」として不必要、というかむしろ論の妨げになる可能性すらあるので、除外されているのが普通であり、正しいことであるといえます。
で、「問題が起こる際の一般論」に問題が起こらないケースを引き出す必要性がないんではないか、あるいは、前提が問題のある主張がなされている場合なのに問題のない主張を取り上げる必要はないのではないか、という話なんです。

>「無断リンク禁止」宣言には別の根拠があるわけです〜

別の根拠がる可能性を否定するわけではないんですが、法律違反だから無断リンク禁止を心から信じている人は実は(今はもう少数かもしれませんが)思ったよりはいます。
世の中には例えば法律で禁止されている作品の無断転載であるとか、丸写しして作者を偽る行為とか、そういうことを平気でしている人もいるわけです。
そしてそういう人に対して、効果があるかどうかはともかく、無断転載禁止、とか宣言している個人サイトはいくらでもあります。
これこそ強制を無視した結果、強制失敗している事例ともいえなくもないですね、そういえば。
だから無断リンク禁止の根拠は全て法律にある、とはもちろん言いませんが、そういう変わった人たちも中にはいるんだということです。
それこそ珍しいケースなのかもしれませんが、「無断リンク禁止問題」というところから見たら一般論に含まれうるとも言えます。

>赤い羽根〜

割と近いんじゃないかと思います。

>本当に大多数を占めていることを示さない限り〜

無断リンク禁止論者の大多数、が「問題を起こす大多数」という意味での大多数であれば、無断リンクの禁止を主張している人たちが間違った根拠を提示している可能性の高さは示せていると思うんですよね。無断リンク禁止問題について語っているのであればそのような前提でも不思議ではないですし。
あとは、最初から「間違った根拠を元に無断リンク禁止宣言をしている人たち」の話のみをしているケースとか。
個人的には論の内容に矛盾がないのであればトラブルの件数も減るだろうしそれこそ一部の過激派による無断リンク禁止論者への横柄な態度も少なくなるでしょうから間違った根拠を元に無断リンクしている人たちは多い、としても問題ないんじゃないかと思わないでもないですが。

>判断不可能な前提〜

世の中には統計学というものもあるわけで。
全体の大まかな流れを掴むとかそういう場合であればだいたいの把握で十分なのではないかと思います。
その「だいたいの把握」ですら間違いである場合は、証拠を提示して間違いを正すのも簡単ではないかとも。

mm 2008/05/03 20:04 あ、書き忘れました。
赤い羽根のくだりなんですが、ちょっと違うかなと思う部分としては、その前提の場合だと

>「寄付行為に誤りが含まれている」
行為そのものではなく、その行為の裏側に含まれている意図の方が主体ですかね。今回だと赤い羽根募金に募金をするという行為が善意のアピールになるという考えが間違っている(善意のアピールにはならないのになると思っている)のではないか、という雰囲気でしょうか。
本当に募金が善意のアピールにならないのかどうかについては私には分からないし本題と関係がないのでおいときます。

quppaquppa 2008/05/05 21:08 takoponsさん

>では、quppaさんが専門家であるかどうかに関係なく、無断リンクのマナー違反についてブログで語っておられるquppaさんに質問します。

takoponsさんからそのようなお返事をいただいたとしても、結局のところ私としては

>takoponsさんが私の答えを必要とする理由がよく解らないので、現時点では特に答える気はありませんけど?

の状態から何ら進展がないような気がしているのですけれど。無断リンクのマナー違反についてブログで語っている私から「他人のサイトに無断でリンクを張るのはマナー違反」かどうかを聞いて、いったいどのようにされたいのでしょう。


mさん

>互いに衝突しあうケースを考えた場合、くっぱさんの仰るようなケースは非常に稀なのです。

「非常に稀」なのだと言い切ってしまうところが決め付けなのではないかと言っているのですけど。

よく解らないのですけど、互いに衝突しあうケースというのは、事前に通告してそれでも衝突が起こったケースに限定した話をされているのでしょうか。もしそうならば、無断リンク禁止を宣言することのマナーの話ではなく、通告後の交渉のやり方についてのマナーの話ではないでしょうか。

もしそうではなくて、事前の通告なしの場合の衝突のケースの話をされているのならば、無断リンク禁止を宣言しているサイトに通告なしにリンクをすることがマナー違反かどうかという話がまずあって、その後の責任追及のやり方についてのマナーの話とは別物ではないでしょうか。

>法律違反だから無断リンク禁止を心から信じている人は実は(今はもう少数かもしれませんが)思ったよりはいます。

藁人形の臭いが思いっきりぷんぷんしているのですけど。言った者勝ちみたいな感じにはなっていないでしょうか。

>>赤い羽根〜
>割と近いんじゃないかと思います。

水伝の発想と似たような感じになっていると思うのですけど。水にいくらよい言葉をかけようと(いくらよい意図のもとに寄付行為をしようと)、あるいはいくら悪い言葉をかけようと(いくら悪い意図のもとに寄付行為をしようと)、水は水でしかないのではないしょうか(寄付行為は寄付行為でしかないのではないでしょうか)。間違った水(間違った寄付行為)なんてないと思いますけど。

>無断リンク禁止論者の大多数、が「問題を起こす大多数」という意味での大多数であれば、無断リンクの禁止を主張している人たちが間違った根拠を提示している可能性の高さは示せていると思うんですよね。

「無断リンク禁止の宣言をする人」の問題ではなくて、「リンクをしたときに間違った根拠で文句を言う人」の問題なのではないでしょうか。「無断リンク禁止を宣言すること」と「間違った根拠で文句を言うこと」はまったく別の話でしょう。両者を無理やり関連付けるのは無理があるのではないでしょうか。

>あとは、最初から「間違った根拠を元に無断リンク禁止宣言をしている人たち」の話のみをしているケースとか。

上に述べたように、それは水伝の発想なのではないかと。

>世の中には統計学というものもあるわけで。

統計学を援用するならば、きちんとしたデータを提示したうえで検定なりをする必要があると思いますけど?

>行為そのものではなく、その行為の裏側に含まれている意図の方が主体ですかね。

なぜ無断リンク禁止を宣言する場合には、間違っているのは「宣言そのものではなく、その宣言の裏側に含まれている根拠の方が主体」とはならないのでしょうか。

ゲスト


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