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韓国で反中感情広がる 聖火リレー波紋 (1/2ページ)
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【ソウル=久保田るり子】ソウルでの聖火リレーで中国人留学生らが暴力行為を起こしたことについて、韓国で反中感情の波紋が広がっている。韓国の警察当局は暴力をふるった中国人留学生を逮捕するため捜査班を設置、逮捕後は国外退去処分とする方針だ。
4月27日に行われた聖火リレーには約8000人の中国人留学生らが集結。チベット弾圧や中国の脱北者強制送還に抗議する脱北者や市民らと衝突騒ぎを起こし、負傷者や逮捕者4人を出した。なかでもゴールのソウル市庁舎前のホテルで起きた騒ぎが韓国の若者らの怒りに火を付けた。数人のチベット支援者がホテルに逃げ込んだところ、大勢の中国人留学生に取り囲まれ、これを止め入った警察官が棒で殴られ負傷。集団暴行の画像がネットに流れて騒ぎが広がった。
在韓中国人留学生協会のサイトには「外国の首都でわがもの顔で暴力を振るう蛮行」との非難が集中。画像でとらえられた容疑者の中国人留学生の実名や連絡先が流され、反中感情は日増しに高まっている。
韓国政府は中国政府に対し再三、遺憾の意を伝えたほか、29日の閣議では韓昇洙(ハン・スンス)首相が「今回のことはわが国民の自尊心を相当に傷つけた面がある。これを回復する法的、外交的措置が伴うべきだ」と述べ、事態を重視する姿勢を強調した。