「福沢諭吉のおすすめランチ」 慶応大学食に22日登場2008年04月21日11時58分 創立150年を迎えた慶応義塾大学で、創始者の福沢諭吉(1835〜1901)にちなんだ期間限定の学食メニューが在学生らによって考案された。22日から、学生に限らず一般の人でも、三田(東京都港区)、日吉(横浜市港北区)、矢上(同)、湘南藤沢(神奈川県藤沢市)の各キャンパスの生協食堂で味わえる。
記念メニューは「過去」「現在」「未来」に分かれ、第1弾の過去は「文明開化の昼餉(ひるげ) 福沢諭吉のおすすめランチ」と名付けられた。創立記念事業の一つとして、学生有志6人が企画した。 150年前は幕末から明治にかけての激動の時代。日本の食生活にどんな変化が起きていたのか、昨年10月から学生たちが図書館で文献にあたり、調査を進めた。 ここで注目したのが、諭吉が明治時代に創刊した新聞「時事新報」で連載した料理献立欄「何にしよう子(ね)」。晩ご飯の献立に悩む主婦のために始まったこの欄には、揚げ物や牛ロースを使ったメニューなど、当時まだ珍しい料理のレシピが紹介されていた。「これこそ文明開化の象徴」と、この中から慶応生協と相談しながらメニュー選定や試食会を開いてきた。 22日から登場するメニューは3種類。「味噌(みそ)すき牛鍋風」(252円)は、諭吉が好んで食べ、学生にも振る舞ったというみそ味の「牛鍋」からヒントを得た。「慶応土耳古(トルコ)プレート」(483円)は「何にしよう子」のレシピから、チキンスープで米を炊いた「土耳古めし」を選び、カツレツを合わせボリューム満点の現代風に仕上げた。しょうゆ風味の豚汁のような「空知汁」(157円)も「何にしよう子」を参考に再現した。 メニュー作りにかかわった文学部4年の荒木結香さん(21)は、諭吉が腸チフスにかかった時、当時嫌悪感を示す人が多い中、牛乳を飲んで回復したエピソードを知り「学問だけでなく、食に対してもチャレンジャーだったんだ」と感じた。法学部2年の吉田詠美子さん(19)も「家族の体を心配するお父さんのようで、ぐっと身近な存在になりました」と話す。 第1弾は5月10日まで。20〜31日は「明治のライスカレー」(336円)、「きゃべつ巻き」(157円)などが登場するほか、第2弾は現在をテーマに6月24日〜7月12日、未来をテーマにした第3弾は9月以降を予定。問い合わせは慶応生協本部(045・563・8489)へ。(宮嶋加菜子) PR情報この記事の関連情報暮らし
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