2008年3月27日(木)
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インドのタタ、圧縮空気で動くクルマ発売
 1月に約29万円という低価格自動車“ナノ”を発表し、先日、英国ジャガーやランドローバーをフォードから買い取ったりと最近話題の絶えないインドの大手メーカー“タタ自動車”だが、今度はどうも圧縮空気で動いて、電気自動車よりも環境に優しいという通称エアカーの販売を始めるようだ。

 ワンキャット(OneCAT)と名付けられたこのクルマは、フランス・ベンチャー企業MDI(Moteur Development International s.a)が基本開発したもので、同社オフィシャルサイト(http://www.mdi.lu/ :仏/英)によるとファイバーグラス製のボディで3人乗りの“ベース”、3〜6人乗りの“ノーマル”が用意される。ボディサイズは、両モデルとも全長×全幅×全高:3.4×1.65×1.7mで、それぞれ320、380kgの重さしかなく、世界初という画期的なモデルにも関わらず3500/5300ユーロ(約55/83万円)という低価格で、1年以内にインド国内での販売を開始するという。

 発生馬力こそ15/22馬力となっているが、最高速度は時速90/110km。シャシー内にカーボンファイバー製のタンクを搭載し、ちょうど3分という短時間で圧縮空気の補充が完了。圧縮空気だけで移動して4時間の走行が可能だという。さらノガソリンエンジンコンプレッサーを搭載することで、走行距離の延長を図ることも可能で、加えて長距離旅行などの場合には多種の液体燃料を使用できるバーナーで空気を暖めることで圧縮空気の圧力を高め、800kmの走行もできるようになるという。その場合でも、約66km/L、約59km/Lの燃料消費率だというから驚き。

 ちなみにこのワンキャットを開発したMDIは、先日、ニューヨークモーターショーで開催された、個人宇宙旅行開発を奨励するために実施されたコンペティション“Xプライズ”の環境自動車版“Automotive X Prize”に、ワンキャット&太陽電池を組み合わせたモデルで参加。その実用的な走りで注目を集めた。2008年末にはフランスのニースで試験走行を開始し、2009年初頭には量産モデルの生産を開始するという。

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