2008年04月30日

縦の誕生日

 朝から昼は、支払いに終始した日だった。
 まだ引き落としになっていない家賃や、ヨドバシゴールドカード(家電関係の大物は、ボーナス払いに逃がしたが、他にもけっこうあった)。
 マルイのカード。
 その他諸々、会社の支払い。

 長島縦に電話をしてみる──
 というのも、今日はやつの誕生日なのだ。
「今夜は、お祝いの会なんて、予定あるのか?」
「はぁ? 俺なんてどうせ、無宿者よ。あるわけねえさ」
「じゃあ、いきなりだけど、ささやかな会をやろうぜ」
「ありがてえけど、タカギ、そんな余裕あんのか?」
「おまえと大人の晩飯を食うくらいは、どうとでもなるさ」
「だったら、遠慮なく、祝ってもらおうかな」

 やつは新宿にいたが、そろそろ仕事も上がりそうだというので、19:00に待ち合わせる。
 最近気に入っている和食屋に案内し、祝う。
 途中、E垣嬢がやってきて、縦に何やら贈り物を渡し、用事があるとて、帰っていった。

 縦と最寄りの珈琲店で二人、濃いコーヒーを飲みながらケーキを食う。
「昔こうして、喫茶ばかり行ってたよな」
「札幌じゅう、行ったね」
「あのころ、ケーキは食わなかったよな」
「金が無かったからな」
「最近、この、ダークなブレンドが懐かしくて」
「コーヒーの趣味は変わるよ。俺は最近、もう少し軽いのがいい」
 そんな話をしながら、和む。

 近所のダイニングバーに場所を移してちびちび飲んでいると、エージェントの泉井嬢から電話があった。
 縦の誕生会をしていると伝えると、
「少しだけお邪魔してもいいですか」とのこと。

 思っていたより早く現れたのは、こちとらかなり、酔っていたのか。
posted by TAKAGISM at 23:59| Comment(0) | 事件
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