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2008年5月5日

 大型連休のただ中、列島は休む人と働く人にくっきりと二分されている

半分働く日、「半ドン」という言葉がつい最近まで使われていた。「ドンタク(日曜日)の半分の意」と、手元の辞書にある。多くは土曜日で、学校や仕事は午前中で終わった。半ドンの朝だけは、登校が嫌ではなかった。午後からは休み、次の日も休みだと思うと浮き浮きした。

いまの大型連休に比べれば、ささやかな喜びであるが、私たちは小さな楽しみでも決して粗末にはしなかった。むしろ半分学んで半分遊ぶ、半分働き半分休むという時間の使い方を身に付けていた

週5日制が広がって半ドンは激減した。最近、学校や役所の窓口などで復活の動きがあるが、半ドンを過ごす楽しさを知る子どもは、そんなに多くはあるまい

子どもの夢は、いつの時代でも楽しい。ある生保の調査では、「野球選手」と「食べ物屋さん」が一番人気とか。夢をかなえるためには、人一倍の努力がいる。遊んでばかりでも、逆に熱中し過ぎても、夢は長続きしないだろう。休みがたっぷりある時だからこそ、半ドンの知恵を子に教えたい。


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