世界各地のメディアでかねてから多くの議論を呼び、その成否に大きな注目が集まっていたマイクロソフト社によるヤフーの買収が失敗に終わった、との記事をBBC NEWSが日本時間の5月4日午前に掲載した。
買収金額が折り合わなかったという(ロイター) マイクロソフト社がヤフーに対して提示していた買収金額は一株あたり33ドルで、合計にして446億ドルから475億ドル。それに対し、ヤフー側は少なくとも530億ドル、あるいは一株あたり37ドルを主張しており、結果として折り合わなかった、という。 ネット広告市場は2007年には世界で400億ドルのマーケットがあり、これは2010年までに倍増する、と言われており、ネット広告市場でのマーケットの取り合いは熾烈を極めている。この現状の中での世界最大の勇といわれているGoogle社は、現在は他の追随を許さない地位にある。 このGoogleを追って、その市場の奪取を図るべく、マイクロソフト社は業界二番手のヤフー買収を試みたのだったが、見事に失敗した格好となった。 記者が日本のマイクロソフトの複数の関係者にこの買収について聞いたところでは、4兆円もの買収金額を同社が得るためには多大の借り入れが必要で、これまで黒字できた経営を赤字にしなければならない。そのため個人的には賛成はしかねる、という意見も多かった。おそらく「社内反対派」の多くは、この「一件落着」に、胸をなでおろしたことだろう。 また、マイクロソフト社の現CEOであるスティーブ・バルマー氏は、Windows Vistaのシェアが当初の予定通り取れなかったことや、今回の買収失敗により、すでに2度の大きな過失があった、株主から退陣を迫られることもあるかもしれない、と業界内ではささやかれている。
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