憲法記念日の3日、宮崎市内では護憲の立場の市民団体が主催する集会や、改憲の動きに反対するデモ行進があった。
宮崎中央公民館では、経済学が専門の二宮厚美・神戸大教授(60)が講演し、135人が参加した。教授は、派遣労働者の貧困問題や、家庭の経済力による教育格差などを例に「憲法25条の『健康で文化的な最低限度の生活を営む権利』さえ侵害されている」と訴えた。「イラク戦争を続ける米国では、若者が生活費のために軍隊に入っている」と述べ、日本でも就職難を背景に「若者の一部に『戦争すれば、自分たちの未来も開ける』という誤った主張も出ている。生活の向上を政府に求めることが、護憲につながる」と語った。
一方、市民団体「みやざき九条の会」は同市の高千穂通りをデモ行進。「平和憲法、いまこそ輝け!」などと書いた横断幕を掲げて護憲を訴えた。【中尾祐児】
毎日新聞 2008年5月4日 地方版