【ワシントン=米山雄介】訪米中の中川昭一元農相は2日、シェーファー米農務長官と農務省で会談した。長官は米国産牛肉問題について、韓国が牛の月齢による輸入制限の段階的な撤廃で合意した例を引き合いに出し、日本に対しても月齢基準の引き上げなど輸入条件の緩和を促した。
中川氏は中国製冷凍ギョーザの中毒事件を機に、食の安全への日本国民の関心が一段と高まっている事情を説明。「日米双方にとっていい状況ではない」と述べ、輸入制限の撤廃は現時点では難しいとの認識を示した。
また世界的な食料価格の高騰に対応するため、世界貿易機関(WTO)の新多角的貿易交渉(ドーハ・ラウンド)の合意に向け「真に支援が必要な途上国の利益を念頭に日米が努力する」ことで一致した。(03日 22:02)