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ソンジン精工、掘削機で古墳を破壊 /忠南・唐津

現場の発掘調査チーム「カメラも奪われた」

 文化財の発掘調査のため新しい工場の建設が遅れることに不満を持ったある企業が、重機で発掘現場を破壊していたことが明るみになった。

 重機部品メーカーのソンジン精工は先月29日午後2時ごろ、忠清南道唐津郡にある工場建設予定地内の文化財発掘現場で、掘削機1台を動員して高麗時代の古墳と推定される四つの遺跡を破壊した。

 現場で発掘調査を行っていた忠南歴史文化研究院の関係者は30日、「ソンジン精工が29日朝から作業を急ぐよう要求し、突然遺跡の内部にある木の根を引き抜くと言いだし、周辺にあった掘削機で遺跡をすべて破壊し始めた」「発掘調査の原則に従って作業を進め、遺跡そのものが重要な文化財だと説明したのだが、会社側は理解してくれなかった。調査員が持っていたカメラも奪われた」と証言した。

 ソンジン精工は最近忠南唐津に5万坪の敷地を購入して新しい工場の建設を進めていた。ある米国企業と500億ウォン(約52億円)の輸出契約を締結していたので、納期を合わせるには10月までに工場を完成させなければならなかったという。同社のパク・ソンス代表取締役は「たいして価値もない三つや四つの石ころのために仕事を遅らせようとするので、当社が掘削機で掘り進んだところ遺跡は出てこなかった。問題があれば処罰は受けるが、自分もすべてを投げ打って資金を調達し、行っているビジネスだ」と主張した。

 先月5日にはすでにこの場所での文化財地表調査が終了したにもかかわらず、すぐに発掘調査が始まらなかったことから、ソンジン精工は28日にあるマスコミを通じて不満を訴えた。文化財庁は直ちに発掘が行えるようにすると連絡し、29日から作業を始めたばかりだった。しかしソンジン精工は発掘調査が遅れそうだと自ら判断し、突然遺跡の掘削を始めたという。

兪碩在(ユ・ソクジェ)記者

朝鮮日報/朝鮮日報JNS
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