当社は2008年4月、マルハニチログループの水産事業を担う中核会社、新生「マルハニチロ水産」として、新たな舵を切ることとなりました。マルハもニチロも創業以来、時代の変遷に応じてさまざまにそのスタイルを変えながら水産物の調達・加工・販売およびサービスの提供に従事してまいりましたが、両者の経営統合を機にさらなる事業の成長を目指し、水産事業に特化した新会社がスタートいたしました。
当社の最大の強みは、水産物の「調達力」とその「販売力」です。世界中に張りめぐらされたネットワークを駆使し、価値ある水産物を世界の各地から調達、さまざまなマーケットに向けて販売しています。水産物の供給と販売をグローバルスケールで最適化し、日本国内はもとよりグローバルに事業を展開することで、「世界に冠たる水産物のプロデューサー」になることを目指しています。
今、世界規模で健康志向が高まるなか、世界の水産物需要の拡大は目覚しいものがあります。一方で、天然・養殖を問わず魚資源への規制は一段と強まり、魚価の上昇とともに魚の需給関係は一段と引き締まる傾向にあります。そうしたなかで必要となってくるのは、水産物調達手段の確保と加工販売の拡充であり、当社の強みが最大に発揮される分野です。
魚の価値が見直されつつある今だからこそ、水産物のプロフェッショナルである当社の可能性は限りなく大きく広がっているといえます。「世界においしいしあわせを」というグループスローガンのもと、トレーサビリティの確立した「安全でおいしい魚」をお届けすることを第一のモットーに、原料調達、海外加工、国内販売、海外販売、この4本の柱を一段と強化して、「世界においてはトップトレーダー、国内においてはトップサプライヤー」を目指してまいります。
株式会社マルハニチロ水産
代表取締役社長
伊藤 滋