先ずは、「長野行き」から5日も経ってから、ようやく顛末記を書く怠慢をお許し下さい。
ご承知の通り、大陸中國は今週末から「大型連休」に入るため、大陸のメーカーや代理店との連絡は4月中に済ませておかなければならず、仕事に忙殺されてブログの更新もままなりませんでした。
さて、私が4月26日の午前6時過ぎに東京駅の新幹線改札口に着いたとき、「広尾」で見かけたことのある男性がそこに立っていました。
私は「彼」と目を合わさないように自動改札を通り抜けましたが、彼が「何かの紙を綴じ込んだ」バインダーらしきものを手にしていたことは確認できました。
私が乗り込んだ車廂は、そのおよそ3分の1が華人で占められていました。
その「華人エリア」の最も端、デッキへの出入り口の脇の座席には、「國威発揚示威行動」にはしゃぐ若者たちとは明らかに異なった雰囲気の、ジャージ姿(藍色ではありませんでしたが)の四十代とみられる男性が一人座っていました。
私が日本語で「すいません、お手洗いはどちらですか?」と尋ねても、彼は肩をすくめてかぶりを振るだけでした。
私は、彼が「大陸からよこされた『監視役』」だと確信しました。
あさま号が大宮駅を発車した午前7時過ぎ、何故か「駅弁」と一緒に「五星紅旗」が配られました。
私が受け取った文書では、「中日両國の國旗」と「奥運(オリンピック)旗」を持って応援…と書かれていたのに、これでは話が違います。
極力怪しまれないように、「有没有奥运会会旗吗(五輪旗はありますか)?」と聞いたところ、答えは「没有(ない)!」の一言でした。
「为什么(なぜ)?」と問い直しそうになりましたが、これ以上問い質すのは不審がられるだけだと考え、黙って五星紅旗を手にしました。
次に、主宰者(の代理人と思われる人物)の「女士们、先生们、早上好。」という挨拶と共に、一枚の紙が配られました。
そこには今日一日の行動予定表と共に、参加者への注意事項が細かく記されていました。
曰く:
「参加活动人员一切行动听指挥、不得擅自行动。(参加者は全て指示されたとおりに行動すること、自由行動禁止)」
「全体参加人员必须同去同回、不得中途下车、或旅游等任何个人活动。(参加者は全員同一行動をとること、途中下車や、物見遊山などの個人行動禁止。)」
そして、太字とアンダーラインで、
「请严格遵守日本法律和有关规定(日本の法律と規則を必ず守ってください)」
と書かれていました。
主宰者側の人物は、特にビザの在留資格が「就学」や「投資・経営」になっている人は、その國内活動に制限があるため、くれぐれも『警察沙汰』にならないように注意しろとくどいほど繰り返していました。
そして午前8時過ぎに、私達を乗せたあさま号は長野駅に到着したのです。
【この項 続きます】
by さくら
私的長野報告