日韓の海に異変、韓国でウニ異常繁殖
日韓の海で異変が起きています。韓国の日本海側では、ウニが異常繁殖し被害が拡大しています。 海底の岩場に点々と連なる黒い固まりは、言わずと知れた高級食材のウニ。韓国の東側沿岸部で、いま、ウニが大量に繁殖し、生態系にまで影響が及んでいます。 日本では高級食材として好まれるウニですが、この海域では猛烈な勢いで増え続け、深刻な漁業被害をもたらしています。 ウニの餌食となるのは海藻。地元の研究所の調査では、3年前には20以上あった海藻の種類が半分にまで減りました。大量繁殖したウニが海藻を食べ尽くし、魚が住めない環境になっているといいます。 「すべての漁師が被害を受けています。生態系を支える海藻が食べ尽くされますから」(地元の漁師) それにしてもウニはなぜ、これほどまでに増えたのでしょうか?背景には、ウニが高値で取引される日本の市場がありました。 「日本向けのウニを育てて、一儲けできないか」。5年ほど前のこと、地元の人たちが60万匹ものウニの子どもを放流しました。ところが、日本への輸出はあっけなく挫折します。値段がおよそ4分の1の安い中国産のウニに、価格競争で太刀打ち出来なかったのです。 韓国人もウニを食べます。野菜の上にのせて豪快にかき混ぜ、コチュジャンソースで・・・。 「とてもおいしいです」(客) しかし、韓国では日本ほどの高値では売れず、儲けになりません。漁師たちはウニを放置。結果、海藻が食べ尽くされ、生態系の破壊は進む一方です。 「漁場の約15%で生態系の破壊が進み、さらに深刻なことに、この現象が広がり続けています」(韓国・東海水産研究所 キム・ヨンデ博士) 増え続けるウニ。日本人には何ともうらやましい話ですが、アワビ漁やナマコ漁などで生計を立てる韓国の漁師には、深刻な被害をもたらしています。(02日18:04)
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