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中国への帰属意識未曾有の高まり、香港 (1/2ページ)

2008.5.2 19:39

 【香港=矢板明夫】中国国内初となる北京五輪の聖火リレーは2日、沿道を埋め尽くす大勢の香港市民の大歓声の中でスタートした。五星紅旗を振り中国をたたえる歌を合唱し続ける若者の姿が目立つ。英国から返還されてから約11年。政治、経済、文化すべての分野で中国の影響力が浸透し、五輪という大イベントを機に香港人の中国への帰属意識が未曾有の高まりをみせている。

 スタート地点の九竜半島尖沙咀近くの歩道。「海外華人のみなさん、お疲れさま」と書かれた大きな横断幕を、友人と一緒に掲げる大学生風の女性がいた。

 「留学生たちは海外で一生懸命聖火を守ってくれたから、彼らにご苦労さまと言いたい。聖火が中国に帰ってきたので、これからは私たちがしっかりと守ります」と言う。広東語なまりだが中国語だった。

 隣には「聖火を守り、祖国を愛す」と書かれた板を掲げる若い男性がいた。スタートの3時間以上前の午前7時から来たと言い「妨害活動があれば身をていして壁になるつもりだ」と意気込む。

 香港メディアが昨年に行った調査によると、香港の若者の約7割が中国人であることを誇りに思っている。返還前の90年代前半、中国人になることに不安を感じた大勢な香港人が株や不動産を売って欧米に移民したという騒動が、遠い昔のことのようだ。わずか11年で、香港人の意識は大きく変化した。背景には、国際社会における中国の台頭や、香港経済の中国依存の高まり、中央政府による愛国主義教育の浸透を指摘する声が多い。

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