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大阪地裁所長襲撃 成人2人無罪確定へ 大阪高検が上告断念

2008.5.1 17:39

 大阪市住吉区で平成16年2月、当時の大阪地裁所長が襲撃され現金を奪われた事件で、強盗致傷罪に問われたいずれも会社員の岡本太志さん(30)と●(=恵の心を日に)敦史さん(33)に対し、1審・大阪地裁に続き無罪(求刑・各懲役8年)とした4月17日の大阪高裁判決について、大阪高検は1日、「適切な上告理由が見いだしがたい」として上告を断念する意向を明らかにした。上告期限の2日午前0時、無罪が確定する。

 この事件では、共犯とされた元少年(21)と少年(19)の少年審判の審理が検察側の抗告によって高裁などで続いているが、事実認定がより厳格とされる刑事裁判で成人2人の無罪が確定することで「全員無罪」となる見通しが強まった。

 2審判決は、検察側立証の柱となった複数の少年供述について「一定程度の信用性がある」とし、取調官による圧迫や誘導を認定するなどして信用性を否定した1審判決を否定。さらに、現場付近の防犯ビデオ映像についても、●(=恵の心を日に)さんのような大柄な人物が存在しない可能性があるとした1審判決を否定し、主要部分で検察側の主張を認めた。

 しかし、共犯とされたもう1人の少年(18)について、携帯電話のメールのやりとりからアリバイの成立を認め、この少年と犯行をともにしたという他の少年らの供述と両立しないとして検察側の控訴を棄却した。

 最高裁への上告理由は憲法違反や判例違反に加え、著しく正義に反する重大な事実誤認などがある場合に限られており、高検は上告の可否を検討。

 2審で新たに立証した防犯ビデオの再鑑定などについて、2審判決が検察側主張を一定程度、認めたうえで無罪の結論を導いていることなどから、重大な事実誤認があるとまではいえず、判決を覆すことは困難と判断した。

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