国会で与野党の攻防が続く中、衆院愛知7区でも自民、民主の候補予定者が次期衆院選をにらみ、活発な動きを見せている。自民現職の鈴木淳司氏(50)は大規模な国政報告会でアピール。民主で昨年末に擁立が決まった元検事の山尾志桜里氏(33)は事務所を開いて態勢を整えた。いずれも党の国会議員らが駆けつけ「いつ選挙になってもおかしくない」と支援拡大を呼び掛けた。
鈴木氏は27日、瀬戸市西茨町の市文化センター文化ホールで国政報告会を開催。支持者ら約1200人(主催者発表)が集まった。
ゲスト講師として出席した下村博文衆院議員は鈴木氏と同じ清和会に所属。総選挙について「早くて7月、遅くても秋にはあると思う」と分析。「鈴木さんはどうしても落としてはならない候補。日本、世界で活躍できる政治家を育ててほしい」と呼び掛けた。
鈴木氏は暫定税率や日銀総裁人事などの国会での争点に触れ「理由をつけて審議をしようとせず、政局に利用している」と民主党の態度を批判。「今こそ政治の出番だ。新しい時代を開く責任政党を作っていきたい」と決意を述べた。
山尾氏は総支部長を務める民主党県第7区総支部を尾張旭市東栄町に開所。事務所前での20日の開所式には、支持者ら約450人(主催者発表)がつめかけた。
県内選出の国会議員のほか、岡田克也副代表が出席。岡田氏は「結党以来10年。政策、人の面で自民を上回る内容を伴った政党に成長した」と強調。「山尾さんは将来に希望が持てる候補者だが、知名度はまだまだ。どうか力を貸してほしい」と訴えた。
山尾氏は検察官時代を振り返り「犯罪に形を変える前に、社会のひずみを直したい」と政治家を志した理由を述べて「政府は支えるべき人を切り捨てようとしている。変えるには政権交代しかない」と気勢を上げた。
この記事を印刷する