地裁所長襲撃 大阪高検、少年「無罪」も受け入れへ2008年05月02日00時23分 大阪市住吉区で04年、当時の大阪地裁所長(65)が襲われた事件で強盗致傷の罪に問われ、一、二審で無罪判決を受けた会社員ソウ敦史(ソウは専の寸が日)被告(33)と、同、岡本太志被告(30)について、大阪高検は上告せず、2日午前0時の上告期限を迎えて無罪判決が確定した。高検は、いずれも実行犯とされ、少年審判で「無罪」や「再審無罪」にあたる判断が示されている当時14歳の少年(19)と、同16歳の元少年(21)についても、最高裁の再抗告審や大阪高裁の抗告審で再び「無罪」にあたる判断が出れば、それに従うという。これにより「全員無罪」の公算が大きくなった。 4月17日の大阪高裁判決が、もう一人の実行犯とされた当時13歳の少年(18)のアリバイ成立を認め、無罪を導く最大の根拠としたことについて、高検は「不満は残るが、上告理由は見いだしがたい」とした。 高検は二審判決の内容を検討。(1)当時13歳の少年について「メールの送受信記録や知人少女の証言などから犯行時間帯にアリバイが成立する」とした認定(2)当時13歳の少年とともに犯行にかかわったことを認めた、同14歳の少年と同16歳の元少年の捜査段階の自白が、同13歳の少年のアリバイと矛盾することなどから「証明力は相当に減殺される」とした指摘――について、「具体的に反証をするのは困難」と判断した。 その結果、二審判決には上告理由となる憲法違反や判例違反はなく、最高裁が職権で下級審判決を破棄できる「重大な事実誤認」も見当たらないとして上告しなかった。 PR情報この記事の関連情報社会
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