各国で発生した北京オリンピック聖火リレーに対する妨害やCNNキャスターによる暴言など、カルフール不買運動やデモ活動に見られるように中国ではいわゆる「愛国運動」が激化している。このブログではなぜ世界的に反中国の動きがあるのか、愛国心とは何かと言うものを考察したものだが、ブログを見たユーザーからは「おまえは中国人ではない」「売国奴め」などの罵りのコメントが殺到していた。以下はその話題のブログより。
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最近、マイクロソフトのメッセンジャーを使って、愛国心を表現する動きが始まっている。メッセンジャーで自分の名前の後に、「ハート」と「china」を付け足して愛国を表現するというものだ。統計によると、この動きはすでに200万人以上に広がっており、その数は増え続けているという。
この愛国表現は、国際的なチベット独立運動とオリンピック妨害行為に対して生まれたものであり、カルフール不買運動に見られるように、愛国心あふれる人々による行動は過熱している感も否めない。カルフール不買運動は波紋を広げているが、外交部の姜瑜報道官は「不買運動は中国人民の意見と感情が反映された行為であり、その発生には当然原因がある。フランスはなぜこのようなことになったのか深く考え、反省するべきである」と発言した。
しかし、私は中国人民は法に基づいて、合理的な方法をもってフランスに訴えていくべきだと信じている。確かにフランスは反省するべきであるが、中国人民は反省する必要がないというのか。なぜあれほど多くのフランス人がダライ・ラマを支持しているのか、なぜ3000人もの警察官を動員しても五輪聖火を守ることができなかったのか、なぜ西側の高等教育を受けた人々がダライ・ラマを支持するのかを考えるべきではないだろうか。
オリンピック関連のPRにおいて、またしても中国は西側メディアに対して無知をさらけ出してしまった。最近の西側メディアに見られる態度は、中国に対する積年の怒りが爆発したものであり、新型肺炎SARS隠蔽問題に代表されるように、中国政府は西側メディアの信頼を得ていない。SARS発生当時、政府は北京での発生はないと発表していた。しかし、結局はごまかしきれなくなり、衛生部の部長に責任を転嫁し、首を切ったのだ。
また、中国の怒りの矛先はCNNにも向けられている。確かにCNN発言は許容できるものではないが、過去50年間に中国で発生した「反右派」や「文化大革命」などの大事件に関して、中国政府は謝罪や反省の意を表したことは一切ない。時間が経てば忘れるだろうというやり方は、西側からは強盗や暴徒と同様と見られるのである。
中国が民主的で自由公正の国になれば、何もしなくても自然と尊敬を集めることができるだろう。理由もなく我々を目の敵とする人などいないのだから。
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(出典:張眼看世界BLOG意訳編集)
写真は「ハート」と「china」を表示したメッセンジャー。「I LOVE CHINA」となり、愛国心を表現する運動として流行しているという。(編集担当:畠山栄)
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