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イラク空自訴訟、「違憲」判決確定へ

2008年05月02日00時31分

 イラクで続く航空自衛隊の輸送活動をめぐり、憲法9条に違反すると初めての判断を示した名古屋高裁の控訴審判決が、2日午前0時の上告期限を迎え、確定する。

 自衛隊のイラク派遣差し止めなどを求める訴えそのものは、判決で全面的に退けられていた。このため今回の集団訴訟の原告側は上訴する権利を持つものの、「歴史に残る画期的な判決。最高裁で争う必要がない」と評価し、上告しない。勝訴した被告の国側は上告できない。

 これまで憲法9条をめぐる裁判で、違憲判断を下したケースは地裁で2件ある。しかし、敗訴した国側の上訴で確定せず、上級審は地裁判決を破棄し、憲法判断を避けた。原告・弁護団などによると、今回は自衛隊の活動について9条への違憲性を指摘した初めての確定判決となる。

 4月17日の名古屋高裁判決は判決理由の中で、首都バグダッドがイラク復興支援特別措置法の「戦闘地域」にあたると認定。この地域での多国籍軍の空輸が9条1項に反すると指摘した。

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