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5都市でカルフール抗議行動 中国政府の制御不能か
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【北京=野口東秀】チベット問題をきっかけとするパリでの聖火リレー妨害に反発し、仏系スーパーに対する若者らの抗議デモが1日、北京市をはじめ5都市で発生した。中国国営新華社通信によると、北京市のほか、重慶市、湖南省長沙市、福建省福州市、遼寧省瀋陽市で仏系スーパー「カルフール」に対し、数百人の若者が「北京五輪支持」「チベット独立反対」などを叫んだ。
北京市内では、多数の警官が警備する中、若者ら数百人が集まり、店舗入口でボイコットを叫んだ。キャスターが中国批判を行った米CNN放送を非難するプラカードも掲げられた。
カルフールに対する大規模な抗議デモは先月19、20日を中心に各地で相次いだ。中国とフランス政府は、関係悪化を懸念し、双方が特使を派遣するなど沈静化に向けた対策をとる一方、中国商務省は抗議行動や不買運動の拡大と過激化を懸念し、自粛を求めていた。今回のデモは、愛国感情の高まりをコントロールする難しさをあらためて示したものといえそうだ。
中国は1日からメーデーの連休に入っており、携帯電話メールなどで不買運動などが呼びかけられていた。一部では米系チェーン店への抗議も呼びかけられていた。