軽油引取税脱税：容疑で運転手４人も逮捕　／京都

　府内の石油製品販売業者が軽油と性質がよく似た無税の重油をトラック燃料として販売し、軽油引取税約７５００万円を脱税した事件で、府警生活経済課などは２８日、経営者の覚前勝男容疑者（６２）＝伏見区＝に加え、運転手４人を地方税法違反容疑で逮捕した。府警は、府南部の３０の工事業者に約２３４万リットルを販売していたとみて追及している。
　他に逮捕されたのは、韓国籍の李周治（４３）＝右京区▽川口一博（３８）＝同区▽広瀬禎（４１）＝西京区▽朝鮮籍の柳石徳（４４）＝南区＝の４容疑者。覚前、柳の両容疑者は容疑を否認し、他の３人は認めているという。
　調べでは、覚前容疑者らは、農業・漁業用としては無税の「Ａ重油」をディーゼル燃料として使用できることに着目。共謀して０５年５月〜今年２月、府知事の承認を受けずに得意先への販売を繰り返し、軽油引取税（１リットル当たり約３２円）約７５００万円を脱税した疑い。
　ディーゼルエンジンのトラックに無許可で重油を転用するケースは全国で横行。昨年１１月には宮崎県の運送会社が初めて脱税容疑で摘発されている。【珍田礼一郎、細谷拓海、藤田健志】

４月２９日朝刊