・葡萄棚の下で昼寝をしたり、
　なんかうまいものを食ったり、
　犬の散歩しているばかりでもありません。
　仕事もしてますし、本だって読んでますとも。
　これは当たりだろうなぁと思いながら持ってきて、
　やーっぱり大当たりだったのが、
　宮大工の小川三夫さんの『棟梁』です。
　聞き書きは、もちろん塩野米松さんですからね。
　『木のいのち木のこころ（天・地・人）』と、
　重なる部分もあるのですが、
　代表の座を退いたいま語るということでの
　思い入れが、また、感じられていいんです。
　小川さんと塩野さんのコンビの著作は、
　ものづくりとか仕事とかの「漢方薬」みたいだなぁ。
　また、置き薬をしてもらったような思いです。

・小川さんは、買ってきた三角定規を直して使うそうです。
　三角定規が、直角とは信じられないからだそうです。
　あらためて、きれいな直角をつくって、
　その直した定規で図面を書くのだそうです。
　何を信じるか、何が信じられないかのなかに、
　その人の根本的な考えがあらわれると思いました。
　ま、ぼくは三角定規の正確な直角が、
　ほんとうに大事な仕事をしてないからいいんですけど、
　思い出したのはカーナビですよ。
　「それは、ありえないだろう！」という、
　クルマの入れない道まで案内するような
　そういうナビがあるんですけどね。
　これを、つい「ナビが言うなら‥‥」と、
　信じようとしちゃうんです、ぼかぁ。
　よくよく知ってる道なら抵抗もするんですが、
　知らない道に関しては、雰囲気とか直感とかを無視して
　カーナビの指示に従って、どえらいめにあったことが
　何度もあります。

　ダメな規則だとか方法に従って、
　ほんとうの行き先を見失うってことも、
　あちこちで、よくありますものねぇ。

今日も、よくいらっしゃーいました。ありがとね〜。