砂糖で発進!夢の自動車実現へ一歩 米大学が開発2008年05月01日15時02分 【ワシントン=勝田敏彦】多糖類のでんぷんに水と酵素を加え、効率よく水素をつくり出す技術を米バージニア工科大の研究チームが開発した。4月の米化学会で「ガソリンの代わりに砂糖で動く、環境負荷の小さい自動車の実現につながる技術」として報告した。論文も米科学誌プロスワンに掲載された。
張以恒(チャン・イヘン)博士らのチームは、ブドウ糖がつながったでんぷんと水に、よく知られている13種類の酵素を加え、人間の体温ほどの温度に保つなど条件を工夫したところ、これまで知られている反応より3倍も効率よく水素が発生した。 現在、ごく一部で使われている燃料電池自動車は、ガソリンスタンドのような水素ステーションでボンベに高圧の水素を補給する。「砂糖自動車」ができれば、水素ボンベではなく砂糖タンクと反応器を積み、砂糖を補給して走ることになり、安全性や利便性が高まる。 張博士は、水素の発生効率を上げていくと「8〜10年先なら、砂糖自動車に使えるほどの効率にできるのではないか」という。今回の技術に似たものとしては、ブドウ糖を使って直接発電するバイオ電池がある。ソニーが昨夏、半導体メモリーから音楽を再生するシステムを発表している。 PR情報この記事の関連情報サイエンス
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