【カトマンズ、ビナヤ・グルアチャリャ】ネパール政府は5月1日から、中国国境のチョモランマ山頂付近での北京五輪聖火リレーが終了するまで、標高6500メートル付近のベースキャンプから山頂へ向かう登山道を全面的に閉鎖する。妨害行為を防ぐためで、政府に登頂届を出している外国からの31登山隊は現在、山ろく付近で「待機」を余儀なくされている。
当局は23日、ベースキャンプにいた米国の男性登山者1人の身柄を拘束した。「チベット旗」を所持していたのが理由だった。
政府は「登山者を装い妨害行為をする」ことを警戒。中国側からの要請もあり、登山道の閉鎖に踏み切ることにした。また、当局は、カトマンズの中国大使館前で抗議する亡命チベット人を連日拘束している。
毎日新聞 2008年5月1日 東京朝刊