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北朝鮮を引き続きテロ国家に指定 米国
このニュースのトピックス:紛争・クーデター・革命
【ワシントン=有元隆志】米国務省は30日、2007年版の国際テロ活動に関する国別報告を発表した。北朝鮮はイランやシリアとともに引き続きテロ支援国家に指定された。
北朝鮮についての記述は昨年とほぼ同じ内容。「1987年の大韓航空機爆破以来、テロ行為を支援していないと思われている」としつつも、日本赤軍のメンバーをかくまっていると指摘。「日本政府は北朝鮮の国家組織によって拉致されたと信じられている12人の安否について詳しい説明を求めている」と記した。
その一方で、核問題をめぐる6カ国協議の合意に従って、朝鮮半島の非核化に向けた北朝鮮の行動と並行する形で、米国としても「テロ支援国家指定を解除する義務を果たすつもりである」としている。
テロ支援国家に指定されたのはスーダン、キューバを加えた5カ国。
米政府は北朝鮮がシリアの核施設建設を秘密裏に支援したと公表した。ブッシュ大統領は4月29日の記者会見で、公表について「北朝鮮が思っている以上にわれわれが情報をつかんでいることをはっきりさせる」との目的があったと説明。核拡散やウラン濃縮も明確にするよう求めた。
ヒル国務次官補(東アジア・太平洋担当)はシリアの核施設空爆後、北朝鮮とシリアの協力は行われていないとして、指定解除に前向きに取り組む考えを示している。