鑑定結果「子供の父は実父」娘24年間監禁
オーストリアで、娘が父親によって24年間監禁され、7人の子供を出産していた事件で、地元警察は29日、「6人の子供の父親は、実の父と確定した」とするDNA鑑定の結果を公表した。
この事件は、ヨーゼフ・フリッツル容疑者(73)が実の娘・エリザベスさん(42)を自宅の地下室に24年間監禁した上、エリザベスさんに性的暴行を加え、7人の子供を産ませていたもの。このうち1人は死亡している。
オーストリアの地元警察は29日、「DNA鑑定の結果、フリッツル容疑者がエリザベスさんに性的暴行をしてきたことが科学的に裏付けられた」と発表した。また、去年末に、エリザベスさんの筆跡で「今度の夏に息子たちと戻ります」と書かれた手紙が警察に届いていて、その手紙からフリッツル容疑者の指紋が検出されたことも明らかにした。警察は、計画的犯行を裏付けるものとすると同時に、手紙の内容から、フリッツル容疑者が近く監禁を終わらせようとしていた可能性もあるとしている。
監禁されていた3人の子供たちは現在、専門家チームによる精神的・身体的な治療と教育を受けている。フリッツル容疑者の拘置延長手続きが29日に行われたが、反省の色はみられなかったという。