前奏
招きの言葉
マタイによる福音書 第11章28節〜30節
疲れた者、重荷を負う者は、だれでもわたしのもとに来なさい。
休ませてあげよう。
わたしは柔和で謙遜な者だから、わたしのくびきを負い、わたしに学びなさい。
そうすれば、あなたがたは安らぎを得られる。
わたしのくびきは負いやすく、わたしの荷は軽いからである。
点燭
讃詠 546
聖なるかな、聖なるかな、聖なるかな、主なる神
むかしいまし、いまいまし、とわにいます主をたたえん。
罪の告白
主なる神さま。
あなたはすべての者を御前に召し出し、善きことも、悪しきことも、義をもって審ばかれます。
とくにあなたの選びをうけ、キリストにあがなわれ、あなたの愛を与えられて生かされているわたしたち、あなたのみ業に仕え、人々のなかにあなたの御名を現わすために、仕える民とされているわたしたちは、すべての人にまさってあなたに問われています。
過ぐる一年をかえりみて、わたしたちは、あなたからいただいた恵みにふさわしくなかったことを御前に告白します。
あなたに愛されたように、あなたを愛さなかったわたしたち、あなたにゆるされたように、隣人をゆるさなかったわたしたち、あなたが仕えてくださったように、仕えなかったわたしたち、むしろ自己愛の、自分の関心のあることだけに目を向けて、人々の必要に応えなかったわたしたちであることを、いま御前に深く懺悔します。
主なる神さま。
御子キリストの尽きない恵みのゆえに、わたしたちを助けて、自分の罪と不誠実を認めさせ、真実の悔い改めをもってあなたのあわれみとゆるしを求める者としてください。
主よ、罪人なるわたしたちをあわれんでください。
わたしたちの救い主、御子イエス・キリストの御名によって祈ります。
アーメン。
赦しの言葉
詩編 第103編8節〜13節
主は憐れみ深く、恵みに富み、忍耐強く、慈しみは大きい。
永久に責めることはなく、とこしえに怒り続けられることはない。
主はわたしたちを罪に応じてあしらわれることなく、わたしたちの悪に従って報いられることもない。
天が地を超えて高いように、慈しみは主を畏れる人を超えて大きい。
東が西から遠い程、わたしたちの背きの罪を遠ざけてくださる。
父がその子を憐れむように、主は主を畏れる人を憐れんでくださる。
信仰の告白
ニカイア信条
われらは信ず。
唯一の神、全能の父、天と地、すべて見えるものと見えざるものとの創造者を。
われらは信ず。
唯一の主イエス・キリストを。
主は神の御独り子、よろず世に先立って、御父より生まれ、光よりの光、真の神よりの真の神、造られずして生まれ、御父と同質にして、万物は主にあって成れり。
主はわれら人間のため、人となり、われらのためポンテオ・ピラトのもとに、十字架につけられ、苦しみを受け、葬られ、聖書に従って三日目によみがえり、天に上り、御父の右に座したまえり。
生ける者と死ねる者とを審ばくために、栄光をもって再び来たり給う。
その御国は終わることがない。
われらは信ず。
主にしていのちを与える聖霊を。
聖霊は御父(と御子と)より出で、御父と御子とともに礼拝せられ、あがめられ、預言者を通して語られる。
われらは信ず。
唯一の、聖なる、公同の使徒的教会を。
われらは、罪の赦しのための唯一の洗礼に同意を表す。
われらは、死人のよみがえりと来るべき世の生命とを待ち望む。
旧約聖書
エゼキエル書37章24節−28節
わたしの僕ダビデは彼らの王となり、一人の牧者が彼らすべての牧者となる。
彼らはわたしの裁きに従って歩み、わたしの掟を守り行う。
彼らはわたしがわが僕ヤコブに与えた土地に住む。
そこはお前たちの先祖が住んだ土地である。
彼らも、その子らも、孫たちも、皆、永遠に至るまでそこに住む。
そして、わが僕ダビデが永遠に彼らの支配者となる。
わたしは彼らと平和の契約を結ぶ。
それは彼らとの永遠の契約となる。
わたしは彼らの住居を定め、彼らを増し加える。
わたしはまた、永遠に彼らの真ん中にわたしの聖所を置く。
わたしの住まいは彼らと共にあり、わたしは彼らの神となり、彼らはわたしの民となる。
わたしの聖所が永遠に彼らの真ん中に置かれるとき、諸国民は、わたしがイスラエルを聖別する主であることを知るようになる。
讃美歌 94
1.久しく待ちにし 主よ、とく来たりて
み民のなわめを 解き放ちたまえ
主よ主よ、み民を 救わせたまえや
2.あしたの星なる 主よ、とく来たりて
お暗きこの世に み光をたまえ
主よ主よ、み民を 救わせたまえや
3.ダビデの星なる 主よ、とく来たりて
平和の花咲く 国をたてたまえ
主よ主よ、み民を 救わせたまえや
4.ちからの君なる 主よ、とく来たりて
輝くみくらに とわに即き給え
主よ主よ、み民を 救わせたまえや
新約聖書
ルカによる福音書2章1節〜20節
そのころ、皇帝アウグストゥスから全領土の住民に登録をせよとの勅令が出た。
これは、キリニウスがシリア州の総督であったときに行われた最初の住民登録である。
人々は皆、登録するためにおのおの自分の町へ旅立った。
ヨセフもダビデの家に属し、その血筋であったので、ガリラヤの町ナザレから、ユダヤのベツレヘムというダビデの町へ上って行った。
身ごもっていた、いいなずけのマリアと一緒に登録するためである。
ところが、彼らがベツレヘムにいるうちに、マリアは月が満ちて、初めての子を産み、布にくるんで飼い葉桶に寝かせた。
宿屋には彼らの泊まる場所がなかったからである。
その地方で羊飼いたちが野宿をしながら、夜通し羊の群の番をしていた。
すると、主の天使が近づき、主の栄光が周りを照らしたので、彼らは非常に恐れた。
天使は言った。
「恐れるな。わたしは、民全体に与えられる大きな喜びを告げる。今日ダビデの町で、あなたがたのために救い主がお生まれになった。この方こそ主メシアである。あなたがたは、布にくるまって飼い葉桶の中に寝ている乳飲み子を見つけるであろう。これが、あなたがたへのしるしである。」
祈祷
讃美歌 114
1.「あめなる神には み栄えあれ
地に住む人には 安きあれ」と
み使いこぞりて ほむる歌は
静かにふけゆく 夜にひびけり。
2今なおみ使い つばさをのべ
疲れしこの世を おおい守り
かなしむ都に なやむひなに
慰めあたうる 歌をうたう
3重荷を負いつつ 世の旅路に
悩めるひとびと、かしらをあげ
栄あるこの日を たたえうたう
たのしきうた声 ききていこえ。
4み使のうたう やすき来たり
久しく聖徒の 待ちし国に
主イエスを平和の 君とあがめ
あまねく世の民 たかく歌わん
説教
キリストのご降誕を祝うクリスマスは、いつ頃からのことでしょうか、今日ではすっかり年中行事の一つに数えられるようになりました。
多くのご家庭にとってのクリスマス前は、プレゼントを準備する時期であったり、家族奉仕の時期であったりと、年末年始にかけての何かと忙しい時期になっていることと思います。
クルクル、クルクル回転するように時を過ごしている私たちですが、クリスマスの時期こそ、それに拍車をかけて忙しい時期になっていると言えるかも知れません。
その様な折、誰彼となく、現代を生きる私たちに必要なことは、自らの歩みをいったんストップさせ、改めて自らを振り返る時を設けることではないでしょうか?
ともすると、時の流れ、そのスピードに足をすくわれかねない現代ですが、その直中に生きている私たちにとって、一旦停止の時は特別に貴重な時になると思うのです。
教会は、クリスマスにお生まれになった方が、私たちの人生に「時の刻み」を与えるべく建設された場所ですが、自らの歩みを見つめ直す場所ともなり得るだろうと思います。
クリスマスの夜、天使が告げたとされる良き知らせが、今を生きる私たちにとっても良き知らせとなることを願わずにはおれません。
今日ダビデの町で、あなたがたのために救い主がお生まれになった。
この方こそ主メシアである。
あなたがたは、布にくるまって飼い葉桶に寝ている乳飲み子を見つけるであろう。
これがあなたがたへのしるしである。
祈祷
讃美歌 98
1.あめにはさかえ み神にあれや
つちにはやすき 人にあれやと
みつかいたちの たたうる歌を
ききてもろびと 共によろこび
今ぞうまれし 君をたたえよ
2.さだめたまいし 救いのときに
かみのみくらを はなれて降り
いやしき賤の 処女にやどり
世びとのなかに 住むべき為に
いまぞ生まれし 君をたたえよ
3.あさ日のごとく かがやき昇り
みひかりをもて 暗きを照らし
つちよりいでし 人を活かしめ
つきぬいのちを 与うるために
いまぞ生まれし 君をたたえよ
愛の戒め
ヨハネの第一の手紙 4章7節−10節
愛する者たち、互いに愛し合いましょう。
愛は神から出るもので、愛する者は皆、神から生まれ、神を知っているからです。
愛することのない者は神を知りません。
神は愛だからです。
神は、独り子を世にお遣わしになりました。
その方によって、わたしたちが生きるようになるためです。
ここに、神の愛がわたしたちの内に示されました。
わたしたちが神を愛したのではなく、神がわたしたちを愛して、わたしたちの罪を償ういけにえとして、御子をお遣わしになりました。
ここに愛があります。
愛する者たち、神がこのようにわたしたちを愛されたのですから、わたしたちも互いに愛し合うべきです。
献金
主の祈り
天にまします我らの父よ
ねがわくはみ名を あがめさせたまえ
み国を 来らせたまえ
みこころの 天になるごとく
地にも なさせたまえ
我らの日用の糧を 今日も与えたまえ
我らに罪をおかす者を 我らがゆるすごとく
我らの罪をも ゆるしたまえ
我らをこころみに あわせず
悪より救い 出したまえ
国とちからと栄えとは
限りなく なんじのものなればなり
アーメン
頌栄 540
み恵みあふるる 父、み子、み霊の、ひとりのみ神に み栄え つきざれ。
アーメン。
祝福と派遣
平安のうちに行きなさい。
喜ぶ者と共に喜び、泣く者と共に泣きなさい。
主を愛し、主に仕えなさい。
イエス・キリストの恵み、父なる神の愛、聖霊の親しき交わりが、わたしたち一同と共に、世々限りなくありますように。
アーメン。
後奏