チベット亡命政府のテンジン・テトン元主席大臣(首相に相当)と、亡命ウイグル人で組織する「世界ウイグル会議」のドルクン・エイサ事務局長が30日、東京都内で講演し、両民族に中国当局の弾圧が続いていると主張した。
テトン氏はチベット自治区での3月の暴動以降、中国当局に殺害されたチベット族は少なくとも150人に上ると指摘。「ラサの火葬場に毎日、遺体がトラックで運ばれ、物のように扱われている」と惨状を訴えた。
少数民族地域では2人以上の出産が認められているが、エイサ氏は「中国は2人目を妊娠したウイグル人女性を強制中絶させている」と話し、北京五輪前に約束した人権改善が進んでいない状況を説明した。【篠田航一】
毎日新聞 2008年4月30日 18時44分