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「ゆっくり眠って」とリンリンの飼育係 (1/3ページ)
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東京・上野動物園(小宮輝之園長)で1頭だけ飼育されていたジャイアントパンダ「リンリン」(雄、22歳7カ月)が30日午前2時ごろ、高齢のため亡くなった。動物園1番の人気者として愛される一方、子作りのために人工授精を繰り返し、何度も海外へ旅立つなど苦労も多かったリンリン。長い間寄り添った飼育員や来園者は、感謝の思いを口にした。
「おちゃめでおおらか。みんなを楽しませてくれた」。飼育に7年間携わった、飼育係主任の杉本服治さん(59)はそう話す。他のパンダは機嫌が悪いと飼育員にかみつくなど、気性が荒いところがあったが、リンリンは名前を呼ぶといつも自分から歩いてきて、体をすり寄せてきたという。
「『なでて』なんて言うのはあいつくらい。でもね、飼育員がいたずらで餌を隠すと、プイって横を向いてすねるんだ。本当に愛らしかった」
30日は午前7時に飼育舎に行った。いつものように名前を呼んだが、リンリンは歩いてこなかった。「仰向けで大の字になって、安らかな顔で眠っていた。大往生だった」