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松本で亡命政府駐日事務所代表招きチベット支援コンサート

4月30日(水)

チベットの歴史やラサの暴動について語るダライ・ラマ法王日本代表部のラクパ・ツォコ代表=松本市

 チベット亡命政府駐日事務所「ダライ・ラマ法王日本代表部」(東京)のラクパ・ツォコ代表(50)を招いたチベット支援コンサートが29日、松本市のヴィオ・パーク劇場であった。約130人を前に、ラクパ代表は「2000年以上の歴史の中で一番つらい時期」と訴えた。

 ラクパ代表は、チベットと中国の歴史を語り、今年3月のラサ暴動について「(ダライ・ラマのインド亡命以来)49年間の怒りが爆発した」と強調。「ダライ・ラマは中国政府による自治区のコントロールは認めないが、独立国家の権限も要求しない」との立場を説明した。また、「中国政府は国民に真実を伝えていないから中国人個人を恨むことはない。反対するのは政府の政策だ」と話した。

 北京五輪については、「北京には五輪を開催する十分な権利がある」とした上で、「権利だけでなく、人権や発言の自由など国際基準を守る義務もある」と主張。長野市で26日にあった北京五輪聖火リレーは、「テレビと話を聞く限り、チベット人はデモに参加したが、暴力に訴えることはなかった」とした。

 コンサートは北安曇郡池田町の音楽家ら住民有志が企画。十数組が出演し、楽器演奏や歌を披露した。