S先生の型破り大学紹介
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難関大に合格した先輩たち 大学&就職基礎講座 東京大学 京都大学 大阪大学
難関大に合格した先輩たち
難関校に合格した文理中高の先輩たちの中学生活
東京大学の理V(医学部進学課程)などの難関校に合格した人達は中学の頃から 目的意識がはっきりしていたように思う。東京大学は特に事務処理能力がどれだけあるか を調べて合格者を決めている。東大の設立目的自体が高級官僚の育成なのだから 当然といえば当然な話である。そこで東京大学に入学をしたい人は事務処理能力を 向上させるために中学時代から取り組む必要がある。理Vに現役で合格したSさんは 中1の頃からプリント類はきちんと整理できて、短時間で学習する習慣が確立していた。 保護者に面談したときの話であるが、家庭学習時間は2〜3時間ぐらいであるが、学習量は 他の人の2〜3倍はできているという話であった。数学の授業で早くできた人には、何枚か 余分なプリントを渡すのであるが、毎時間遅い人の5倍ぐらいできていたように思います。 事務処理能力は整理整頓する能力といいかえてもよくて、彼女とおなじあるいはそれ以上に計算スピードの速い人もいるのですが、プリントの整理ができていない人は、高校時には
もはや追いつくことのできないくらいに差を広げられていました。 文理では昔から掃除のきちんとできる人は大学に現役で合格できるというジンクスが あるのですが、それは勉強は清掃作業とよく似ているからです。黒板消しひとつをとってみてもわかるのですが、一度黒板を拭いたくらいでは、きれいになりません。汚れた黒板消し
をクリーナーで何度もきれいにして、何度も何度も黒板を拭かないと黒板はきれいにならないのです。勉強もこれと全く同じで、一度憶えたくらいでは定着してなくて、忘れても何度も
何度も繰り返し憶えなおさなければならないのです。ごみが落ちていても気にならない人は 勉強でも、わからないところがあっても気にならない人なのです。生活習慣病といっても かまわないでしょう。繰り返して何度も学習するのが苦痛な人は、意識して努力すれば 改善することができます。生活習慣ですから、何度もやっている内に自然にできるようになります。朝起きて顔を洗ったり歯を磨いたりするように、そうしないと気持ちが悪いと思える
ように、勉強でも憶えていないこと、わかっていないことを繰り返し学習できるように して下さい。 学習習慣は大事なのですが、中学生活でそれ以上に大事だといえることがあります。 よく言われることで、あたりまえといえばあまりにもあたりまえすぎることなのですが、 友人を作ることです。同じSさんの話なのですが、偶然同じクラスにTさんという優秀な 人がいたのです。ライバルでもあり親しい友人でもあるという理想的な関係で、中高6年間 を通じて切磋琢磨することができました。彼女は現役で大阪大学の医学部に進学しました。 ライバルがいると、一人だけでがんばるときの何倍もの力を出すことができます。 二人はよく試験の結果が戻っててきたときに、成績を比べあっていました。お互いに 尊敬しあうことのできる友人があれば、勉強で苦しいときも乗り越えていくことができます。 中学時代に部活動でがんばっていた人としてK君がいました。私が顧問をしている サッカー部員だったのですが、中学時代から東大医学部を意識した勉強をしていました。 東大理Vは残念な結果に終わってしまったのですが、後期で大阪大学医学部に現役合格 しました。大学受験で阪大医が滑り止めだったというのもすごい話ですが、次の年には もう一回東京大学を受験しなおして見事に今度は合格しています。今年の夏には 阿波踊りで「東大連」の連長として活躍しているはずなので、東大連を町で見かけたら (イッキ、がんばれ)と声をかけてやって下さい。 難関大学に現役で合格している先輩達に共通していえることは、きわめて個性的であり 文理中高時代を楽しんで過ごしていたと言うことです。また難関大学に進学した人たちの 中学時代の生活をよく知っている先生方が文理中学にはたくさんいますから(転勤がないということで徳島では一番)悩み事があれば相談して下さい。
難関校に合格した文理中高の先輩たち その2 今年卒業したわが軽音楽部の面々達。ベースを担当していたI君は東大に合格。ギターを担当していたO君は香川大学医学部へ、ボーカル担当のHさんは徳島大学の医学部に合格した。
それぞれ中学時代から音楽に親しみ、余裕を持って大学進学を決めている。
音楽も聴くだけではなく、自分で楽器を演奏することでより楽しめるようになるようだ。
勉強と同じで、基礎訓練を何度も何度も繰り返さねばならないので、受験勉強も集中してできるようになったのだという。
集中力を養うという意味では、スポーツなどもそうなのだが、音楽をやるということは、
勉強ばかりしているよりは、受験の最後の追い込み期には有効に作用するようだ。
以前の卒業生であるが、サッカー部と軽音楽部にかけもちで入部し、学校にあまり出てこなかった某H君は
先生方に顰蹙を買いつつも東大に合格。また別の人物であるが、はなはるフィエスタではギターを弾いていた
Y君も東大に合格している。君も何かやってみませんか。
大学&就職基礎講座
大学受験の基礎講座
国立大学編 第2次世界大戦前からの歴史を持つ7つの総合大学「旧帝大」東大、京大、阪大、東北大 九州大、北大、名古屋大。7大学は学生や教官、学部の数、予算規模などで他の多くの国立大を圧倒している。教員数では東大は四千名、京大は三千名、他は二千名である。予算額では
東大は二千億円、他は一千億である。総合力では、東大が他を圧倒しているが、自然科学系に限れば、ノーベル賞を受賞し
た日本人9名のうち京大が5名で東大出身の2名を引き離している。旧帝大では、学長のことを「総長」と呼び、事務局の係長
は、「掛長」と表記する。学長会議や副学長会議を頻繁に開いて、情報交換を行い、連携を保っている。
国立大の“序列”は「旧帝大」以外にもある。大学院重点化された12大学は、旧帝大すべてと旧官立の東京工業大、一橋
大、神戸大、広島大、医学専門学校が母胎の東京医科歯科大である。
医学部から見た「格」は戦前からある医科大を持つ、千葉、新潟、金沢、岡山、長崎、熊本の
6大学で、「旧六」と呼ばれる。戦前の医学専門学校が母胎の、弘前、群馬、東京医科歯科、
信州、鳥取、徳島、鹿児島、広島の八大学は「旧六」に対して「新八」と呼ばれている。両グループとも定例の学部長会議を行
っている。ほかに、「旧六」に戦前から官立大学であった、東京工業、一橋、神戸、筑波、広島を加えた「旧官立十一大学」と
いう呼び方もある。国立大は八十ほどあるが、約三分の一の大学は、歴史的な背景などから、他大学とは異なる特別な「地
位」を占めているのである。
徳島大
は、医学・歯学・薬学・工学・総合科学の五学部を持ち、四国では有数の「理系大学」である。医、歯、薬、工にはそれぞれ大学院(博士課程)があり、国立大学では唯一の「栄養学研究科」も持っている。生命科
学での研究に対する評価も高く、国立大のゲノム研究施設としては、東大医科学研究所・ヒトゲノム解析センターについで全
国二番目となる「ゲノム機能研究センター」が設置されている。四国の他の国立大学教授は「組織の充実度から見て、自然科
学系の研究者にとっては四国での目標は徳島大」と言う。
大学入試基礎講座 医学部編
医者は独自に開業できるので、いかにも自由だと思われているが、医者になった段階で大学病院の医局に所属し、主任教授の支配を受け、研究をするために、いくつもの学会に
所属するので、学会からも支配される。さらに開業医になっても、医師会という巨大な組織
にコントロールされることになる。そのような意味で、どの大学の医学部を卒業したかということは重大な意味をもってくる。ま
た近年医療のブランド化がすすんでおり有力な医学部卒業生はこの意味でも有利である。
明治に近代医学を導入する際に、ドイツ医学を導入しており、またそれも、すでにドイツの大学で行われていた、自由主義
教育ではなく、軍医学校のカリキュラムをそのまま使ったというのは有名な話である。これが東京大学医学部の前身となって
いる。またそれが現在の臨床軽視、
研究重視の医学になった原因である。東大医学部は優秀な臨床医を育てるために作られたのではなく、全国の医学部を統制できる教授を輩出するシステムになっている。
旧帝国大学医学部のあと大正11年頃に全国で六つの医学専門学校が医科大学に昇格した。
旧制六医科大学と呼ばれるもので、長崎、岡山、熊本、新潟、千葉、金沢の六つの医科大学である。京都府立医科大学も同
じ頃大学に昇格している。
旧制六医大ができたころ三つの私立医大、医学部もできた。慶応医学部、東京慈恵医大、日本医科大学で、私立旧制医科
大学と呼ばれる。現在ではこの三つを私立医大の御三家と呼んでいる。一九四三年頃に戦中の医師不足を解消するため
に、全国に医学専門学校(三年課程)を置いて医師として働けるようにした。医専を出た医者は研究者になることはできず、医
者の二層構造を作り出してしまった。
当時の旧制医学専門学校を前身とする国公立大医学部として、札幌医大、弘前大、福島県医大、群馬大、東京医科歯科
大、信州大、横浜市大、名古屋市大、岐阜大、三重大、神戸大、
大阪市大、奈良県医大、和歌山県医大、徳島大、鳥取大、広島大、山口大、鹿児島大がある。私立大医学部としては、岩手
医大、順天堂大、昭和大、東京医大、東京女子医大、東邦大、日本大、大阪医大、関西医大、久留米大がある。
京電力、三井物産、三菱商事、都市銀行の幹部候補生は、男子生徒で言えば、東大、京大をは
じめとする旧帝大、一橋、早慶、上智くらいまでしか対象にしていません。ただし銀行の場合
はA採用とB採用があります。A採用は大卒の幹部候補生を対象にしていますが、B採用は
かつての旧高卒を採るのと同じ発想で大卒を採っています。B採用は、定年間近になってよう
やく、課長補佐か支店の課長になって終わり。A採用とB採用は、ちょうど役所のキャリア、
ノンキャリアとおなじです。違うのはペーパーテストの成績ではなくて、大学で分類されてい
ることぐらいです。 学生自身はそういった方法で採用されていることを知らされていません。
しかし、A採用とB採用では説明会や研修も別々に行われるため徐々に気づいていくはずです。
A採用とB採用の比率は、年によって変わってきます。B採用は意外と多いのです。
たとえば銀行の店頭でお客さんを案内したりとか、人手がいります。景気のよい時期には、A採用の
対象校に、青山学院とか明治大学も入ったりしますが、景気が悪くなるとハードルはぐんと上がります。
またA採用のなかでも、東大や旧帝大と他の大学では扱いが違います。東大生を幹部候補生という前提で採って、
それに応じた扱いをします。過去の例ですが、某NHKという会社で東大を出た優秀な新人を過酷な部署に配属させて
半年で辞めさせてしまったことがありました。その結果、翌年その地方局には新人は配属されませんでした。
東京の人事部の報復です。それほど東大生は特別視されているのです。
企業の人事担当者は、相変わらず東大生をほしがり、また学生達は東大卒の社員が集中するような大企業を目指す。なぜ
企業は東大生を求めるのであろうか。それは企業と官庁のつながりに関係している。
たとえば東京電力では、東大卒でないと役員になりにくいといわれている。それは、料金の値上げなどについても、官僚と話をしなければならないため、どうしても話の通じる東大卒でないとだめなのだという。またマスコミでも、東大卒であれば夜回りし
ても、官僚のところを回っても、同級生とか先輩のネットワークでネタがとりやすいのだという。外資系企業でも事情は同じで、
ある企業の業績がなかなか伸びないので、東大卒の人を社長としてスカウトしたところ、彼は官庁の局長などをよく知っていた
ため、許認可などはすぐにとれて、業績を飛躍的に伸ばしたのだという。このように日本では許認可制度が絡まない商売はほとんどありません。
その企業が大きければ大きいほど官公庁との接触は避けて通ることはできないのです。だから、どこも東大の学生を採らざるを得ないのです。
理系の場合
談に行ったら、「じゃあ、そこでちょっと待ってて」って、おもむろに電話をかけはじめて「○
○研究室の××だけど、うちの学生が就職したいって言っているんだ。そちらで取ってくれな
いかね。」とかいって。電話が終わったら、「じゃあ何月何日にどこどこの会社に行ってくれ
る」とか言われて、十分で就職活動が終わってしまったという。
これは私の場合の話であるが、某大学の教授に突然「素粒子論なんてやっていても先の見通しは暗いし、就職したらどうか
ね。」と話しかけられ、とまどっていると、「京都の花札を作っている会社なんだが、こんどゲーム機を出すので理系の学生を
ほしがっているんだ。いってみないかね。」当然断ったのだが、今思うと、それってあの有名な・・・・!!
東京大学
東京大学案内
東大は他の大学が学部別に入学者を決めるのに対して、6つの類型で入試をしている。 歴史的には、戦後の教育改革によって新制大学がつくられたときに、一高と東京帝国大学と 合併されたわけであるが、そのとき新制大学の1,2年生にあたる教養課程は旧第一高等学校の教育課程がそのまま移行したためである。そのため教養課程と専門課程とはほとんど
別の学校である。校舎も駒場(教養課程)と本郷(学部)に分かれている。学部に進級するときに、教養課程での成績によって進路が振り分けられる。(通称 進振り)
日本ではNO1の大学といってもいいのだが、世界的には100位以内に入れるかどうか
きわどいところだと思う。日本を代表する大学のひとつとしてがんばってほしい。
以下入試における6つの類型の説明をしていく。
にでも進学できる。東大の中の東大といわれており、東京大学の中で いちばん威張っている。入学者500人の上位100名が国家公務員に なる。キャリア とよばれる人々で、普通の国家公務員が定年間際にやっと たどり着くような位置から公務員生活を始める。入省時の成績が終生ついて回
ることもあり、国家公務員試験は全力をあげて取り組む必要がある。
財務省の主計官は30代でなり、 一人で年間10兆円程度の予算を
各省庁に配分していく。知力体力人望 すべてが必要な仕事で、やりがいは
あるだろうがとてもハードな職業である。
官僚の最高位は事務次官といって、各省庁の実権はすべてこの人々が握っており 凡庸な大臣では太刀打ちできない。日本あるいは世界のために貢献 したいという人、天下国家を本気で論じたい人は文Tを目指してほしい。 東大はすべての類でそうなのだが、特に文Tは入学してからが勝負 なのである。 文U 経済学部進学課程・・・文Tの学生からは「猫より暇な文U」と呼ばれる。 一部の官僚志向の学生を除けば、基本的には「民間の」サラリーマンとなり
一橋大卒のライバルとなる。 文V 文学部等進学課程・・・文T文2と異なり進振りによって進学学部が決まるので
平均すると文系の中ではいちばん勉強しなければならない類型である。
以前文理で1,2番の女子が本当は法学部に進学したいのだが直前に、文Vに進路変更した。現役で合格したのだが、
やはり法学部に進学したいということで、1,2年生の時に頑張って勉強したら、進振りで法学部に進学することができた。
その後、国家公務員試験T種(略して国T)に合格し官僚の道を進むことができた。
学科に進学することができない場合がある。理Vと異なり入学してからも勉強を
続けなければならないので、上位100名は理V以上に優秀で崇拝されている。
ほとんどの人は大学院へ進学する。大学院は修士2年と博士課程3年に分かれており、現在で
は博士号を持っていないと研究者とは見なしてくれないため、博士課程まで終える人も多い。理
系では修士まで出て卒業という場合が多いため、企業としても、
を持っている人を使いにくいと言う事情もあるようだ。
理U 生物系進学課程・・・理学部、工学部、薬学部、医学部に進学するが医学部に進学するためには進振りで、上位十数名に入らなければならない。
非常に優秀なはずであるが、100名ほどと人数が少なく進振りがないせいで、
のんびりしており、あまりめだたない。
司法試験合格後は研修生となるのであるが、その後の進路は、判事・検事・弁護士の3つの
分野に分かれる。一般的には東大法学部卒業生は裁判官(判事)になり、京大卒は検事にな
りその他の大学卒業生は弁護士になるといわれていた。現在でも裁判官になるには、東大法
をでていたほうが、有利であるといわれる。東大法学部志望者に知っておいてもらいたい学者として、「丸山真男」をあげておこう
彼の「政治思想史研究」は、日本の近代を作り上げた思想が研究されている。朱子学、
水戸学、荻生祖来、本居宣長、などがどのように発展し日本の近代を作っていったか
についての、詳細な研究である。「日本のヘーゲル」と呼ばれた権威者である。
は読破しておきたい。ローマの成立からビザンチン帝国の滅亡までの2000年間の
歴史であるが、現在の古典であるローマ法を作り上げたローマ人が、どのような文化、
精神の持ち主であったか、が詳しく述べられているので、とても勉強になります。
数年の官僚生活を経て、作家となっている。代表作は「豊饒の海」4部作、なので
これぐらいは読んでおこう。彼は私が学生であったころに割腹自殺をしたのであるが、
当時としては、きわめて衝撃的な事件であった。また当時、彼の小説に対しての否定的な言説をすることは、「私は頭が悪い」と言っていることとほとんど同義語であったため
彼の文体、構成、思想、について述べるときには、細心の注意が必要であった。
「仮面の告白」がデビュー作といってもいいと思うが、彼のすべての小説は「彼」と「仮面」しか出演していない徹底的に抽象化された小説なので、わかりにくそうで実はとてもわかりやすい。いきなり大作は読みにくいという人は「午後の曳航」「音楽」「青の時代」「禁色」などがおすすめ。
法学部であれば、憲法、民法、刑法・・・と学ぶべきカリキュラムもはっきりしていて、「とにかくこれとこれを勉強すればいいんだろ」という目安がはっきりしています。
さらに、司法試験や各種公務員試験に合格するという目標も明確に設定されています。
ところが経済学は「お金」に関する学問なのですが、研究者にまで成ってやろうという目的で経済学部に入学してくる学生はごくまれです。本来は社会科学の王者として
確立されている学問のはずなのにです。入学してくる学生のほとんどは、文学部など
に比べれば、就職活動で有利になるのではないか、という実利的な思惑でなんとなくやってきています。学問的には、ミクロ経済学、マクロ経済学という基礎的な理論を
学んだ後で、財政学、金融論、また計量経済学、経済史を学ぶというように、わりと
カリキュラムは体系立っています。教科書に練習問題がついているのは社会科学の
なかでは、経済学ぐらいなのです。しかし、法学部ほどは、こつこつ憶えていかないと、どうしようもなくなるということはなくて、あまり勉強しなくても単位はとれてしまいます。大学がレジャーランド化しているという現象がかなり昔からありますが、
実は、どの大学でも経済学部が、レジャーランドの中核拠点になっているのです。
京都大学
大学案内
京都大学編 自由放任の学園京都帝国大学が1949年に第三高等学校を包括して京都大学となった。校風は自由アカデミック、先駆的。学
生は変人が多いと言う定評だが、本人達もまんざらではない風だ。アンチ中央志向、反骨精神、バンカラなど京
大を取り巻く神話にはことかかない。
世間の評判としては、エリート、頭の回転が速い、やぼったい、理屈っぽい、などなど。
京都
は、よそ者には冷たい町だというが、学生は別格でメロメロに甘い。京都で学生生活を送った人は「田舎っぽい雰囲気でとても居心地がいい。一生ここで暮らしたい。」と言う人も多い。京大生の東大生に対する複雑な思い
を文系と理系に分けて考察する。
文系の場合
法学部の場合は、司法試験の結果等で大きく東大に負けているのでコンプレックスは強い。
判事の東大閥に対して、検事の京大閥とはよくいわれるが、たぶん東大卒は京大のことを何とも思っていないだろう。文系の場合は、はっきりそうとは言わないが、心の中では、東大に負けているという意識が強いようである。
理系の場合 理学部の場合は文系とははっきり違う。東大に比べ多数のノーベル賞を輩出しているせいもあって、「自分たちのほうがエライ」と本気で思っている学生が多数である。「研究のレベル
は京大のほうが高い。東大に行こうと思えば行けたのだけど、あえて京大にき来た。」という
学生は多い。
学業生活 単位やるから講義に来るな 教授は研究生活で忙しいためか、教育には無関心な人が多い。これは本当の話なのであるがその年の最初の講義で教授が「君たちは研究者になるのだから、自分で本を読んで研究する習慣をつけなけれ
ばならん。私の講義は出席を調べるが、それはたくさん出席した者に単位を与えるためではない。むしろ逆に、多
く出席するほど点数を引いてゆく。自分だけで勉強して、60点以上取った者には単位を与えるが、私のわかりや
すい講義を聴講してなお90点以下しかとれない者には単位を与えない。」といった。変な理屈だが学生達も納得
して、1年間のほとんどをさぼり、試験前2週間で教科書を1冊勉強する。教授の言う事にも一理あって、1年間か
けて、ちんたらやるよりは、焦って集中すれば、「2週間ぐらいで何とかなるものだ」と言うことを実感できる。
というようなわけで、基本的に放任主義。単位取りも厳しくない。やりたい学生は勝手に勉強するし、勉強しない学
生も目的を持ってなにかをする。(9割以上が勉強しない)
「京都学派」と呼ばれるアカデミックで自由な学風はさまざまな研究の場で生かされている。
「学問をする場としては、日本では京大が一番」「単位はあげますので、なるべく講義には出てこないで下さい」と
宣言する教授もいる。教授のレベルは世界トップレベルだが、教え方はイマイチという評判だ。黒板の字は判別
不能、大学への報告なしに休む「自主休講」などだが、簡単に単位をくれるので、学生も非難したりはしない。学
部に「あそ
部」
「かしこ医学部(またはアブな医学部)」
なにかと批判される東大生に比べて、京大生は自由でのびのびしている。「スピード違反しても、京大生だと言っ
たら見逃してくれた」など、地元ではとても甘やかされている。居心地がいいせいか、単位がそれほど厳しくないの
に、留年する生徒が結構いる。「医学部生は、モテるうえ、それを鼻にかけるので他学部生からは嫌われている」
「理学部は世間でエラいよう思われているが、実は頭のネジが1本切れている」・・・・・
大阪大学
大学案内 大阪大学編 真面目君の難関大学1931年に帝大として創設され、地味な大学だが、理系の研究レベルは非常に高い。
コツコツ型の偏差値勝者が多く、大学に入ってからも、かなり真面目である。酒を飲んでもバカに慣れない堅物が
多い。また京大コンプレックスが強く、文系は神戸大学よりも影が薄い。「真面目すぎて、大阪人らしくないともい
われる。」
ているが、どちらも主要駅のある私鉄からは結構遠く、便利がいいとは言えない。古い校舎と、
新築ぴかぴかの校舎が混在しており、統一的印象が薄い。
豊中キャンパス
(法・経済・文・理・基礎工、他学部の1〜2年)周囲は歴史のある住宅街で静か。一般世界から適度に隔絶感があり、「勉強するにはよい環境」だといえるが、
学生街がないのはさみしい。付属図書館は国立大で2番目に大きく日曜も開館しており、勉学には最適である。
吹田キャンパス
(人間科学・工・医・薬・歯の3年以降)敷地は広く、特に医学部はモノレールの駅からも近く、フランス料理のレストランも付随する、豪華な施設であ
る。それに比べかなり見劣りのする施設の工学部などの学生は「あからさまな階級差を感じさせる」といっている。
このキャンパスはもともと竹藪であったので春になると、タケノコは取り放題。
しかし、豊中よりもさらに、繁華街には遠く、世間からの隔離感が強いので、覚悟が必要だ。
学問レベルは掛け値なしに高い
圧倒的に理系の存在感の強い大学で、研究のスペシャリスト養成機関としては、東大や京大に劣らない面があ
る。文系は内部的にも、外部的にも影が薄い。講義が厳しいことで、有名。勉強好きな学生が多いので、あまり不
満の声はないが、他大学に比べると単位取りはなかなか大変だ。語学の講義は特に厳しく泣かされている学生も
多い。
トピック
「白い巨塔」 山崎豊子の名作。モデルは、はっきり阪大医学部。緒方洪庵の適塾が源流の医学部は、関西の医療界を牛耳っている。手塚治虫の出身学部としても知られ、設備研究レベル、医学界での力といずれに
おいてもスーパーな存在。
阪大生はリッチ?
仕送り額は15万ほどが多く、医学部生は外車持ちも珍しくない京阪神の違い
・・・・名言「阪大は木に登って単位を取る。神戸大は落ちている単位を拾う。京大は歩いていると手の中に単位が落ちてくる。」
神戸大学
大学案内
神戸大学編 西の一橋 就職に強い大学1874年に兵庫師範学校としてスタート。さまざまな大学を吸収して総合大学へ成長した。マネー、ビジネスに強
い大学で、看板学部は
ほとんどの学生は、真面目で地味。東大京大崩れが多数生息しており、押しが弱くて、主体性に欠ける傾向もあ
る。
関西方面では「すごい大学」。むかし社長を大量に輩出したため、年配のエライさんには好印象。おしゃれなイメ
ージがあるがそれは誤解である。
学生生活 淡泊なスマートさ 六甲台キャンパス (海事科学部の2年次以降と医学部を除く全学部)阪急六甲駅から徒歩30分市バスで20分、キャンパスが広大なせいで、学部により差があり、校内にはバス停
が5つもある。神戸は神戸でも六甲山腹なので、学生の評判はかんばしくない。バスの便数が少なく、歩いての移
動もきつい。特に悪評なのが、急な階段の坂道。
「汗をダラダラ流して移動するため、地味で軽装にしている人が多い。また疲れて、講義が始まるとすぐに寝てし
まう人が多い。」「原付通学率が高く、朝の通学時間帯は、まるで東南アジアの町中みたいにバイクだらけにな
る。」
周囲は閑散としたベッドタウンで学生街はない。近くには山口組の本部もあり、とても静かである。キャンパス内に
野生動物がよく出没し、イノシシの子のウリボウだって観察できる。
また、日暮れには、日本三大夜景の神戸の街を一望できる。気分が乗れば原付で街に繰り出すこともできる。
物事に淡泊で和を大切にする
前身が商業系学校だったため、看板の経済と経営学部が立場的に優位にある。ただ、各学部が物理的に離れ
ているため、学部同士の間で身分差を感じることはあまりない。文系の場合は、単位修得は楽勝であり、国立な
のに有力な体育系の部に所属していれば、ほぼ無条件で単位がもらえる。
経済学部
定員が多いこともあり、出席とりは、ほぼない。レポートも少なく、テストも楽勝。遊び人率高いが3年以降のゼミは
活発である。
経営学部
経済学部以上に楽勝。「経営のテストは、ある程度の一般常識があれば、ノートを友達から借りなくても、大丈夫
なくらい簡単」。遊び人系、
ノーテンキ系学生が圧倒的多数で、他学部からは、「楽しそう」と羨ましがれている。法学部
文系の中では単位とりが難しい。テストは難関。毎年半数以上の学生が落第していく講義がある。個人主義の学
生が多く、友達づくりがたいへんだという声もある。
司法試験の勉強環境は充実している。京阪神の違い
・・・・名言「
阪大は木に登って単位を取る。神戸大は落ちている単位を拾う。京大は歩いていると手の中に単位が落ちてくる。」
医学部
医学科と保険学科。医学科は大学院への進学率が高い。保健学科には、看護学、検査技術科学、理学療法学、
作業療法学の4専攻がある
理学部数学、物理、化学、生物、地球惑星科学の五学科。20〜40人定員の少人数制でぎっしり勉強させられる。
工学部
建設、電気電子工学、機械工学、応用化学、情報知能工学の五学科。どこも100人以上の定員で比較的大き
い。いわゆる理系的な雰囲気がする学部。
農学部
応用動物、植物資源、生物機能化学、食料生産環境工学の5学科。ここも理学部なみの少人数制。単位取りの
楽な講義が多い。「
神戸大学ビーフ」や純米吟醸酒などの大学ブランド商品が得意である。文学部
人文学科の中に、哲学、文学、史学、知識システム、社会文化の5講座
15専修が設置されている。知識システム講座には心理学、言語学、芸術学の各専修、社会文化講座には社会
学、地理学、美術史学専修がある。一年次の後期から希望の専修に進む。どの専修も少人数制で、大学の中で
は存在が薄いが、内部はアットホームである。
国際文化学部
情報コミュニケーション、現代文化論、異文化コミュニケーション論、地域文化論の4つの講座がある。外国語とコ
ンピュータの利用に力を入れた学部で、女子学生が多く、明るく華やかな学部である。
発達科学部
92年に教育学部が改組されてできた。人間形成学科、人間行動学科、人間表現学科、人間環境学科の4学科
制。学部全体は体育会系のノリである。
神戸大生の性格
伝統校なのであるが、そこにアイデンティティを置く学生は少なく、全体的にとてもおとなしい。集団の和を乱すよ
うな「熱い」タイプは居心地が悪い。「なにをするにもみんな集団でやる」傾向が強い。
経済、経営を中心に
遊び人の学生も一定数いるが、単位取りが楽勝なため、あまり学校に顔を出さない。そのため、よけいキャンパスの空気は淡泊である。
実家からの通学生が一般的だが近県では岡山、大阪、奈良あたりからも通ってくる。地方出身者には九州、四国
方面が多く、男の場合はフロなしアパートに住んでいる学生もまだまだいる。
女子学生は真面目なタイプが主流。ピンヒールで頑張るおしゃれさんも増えているが、神戸大男子学生は女子
を「女としてみていない」。「女子は出席率が高いので、ノート目当てに試験前だけ仲良くしている」。こんなふうな
ので、学内恋愛は他大学と比較して少なめである。
元気な男子学生は近所の神戸女子大や神戸松蔭女子学院大のコらとの合コンにいくようである。
就職問題 本領の見せ所いる。超一流企業といわれるところは、東大京大早慶あたりとの競争には負けるが、ほかはど
こでも優遇される。特に、関西系の重厚長大系企業や準大手以下の会社経営者にはやたらに
ウケる。ただし、そうした就職有利校であることで、世間をなめ、高望みしすぎて、せっかく
とった内定を蹴って就職浪人してしまう場合も多い。その一方で、国家公務員U種などの手堅
いお役所就職をする学生も多い
早稲田大学
早稲田大学 かつては学生1流、施設2流、教授3流であったが 1882年に大隈重信が東京専門学校として創設。日本を代表する政治家、財界人、文化人を生んできた。「バンカラ」と呼べる早大生は絶滅しており、ただチョイダサ、ちょっと天の
邪鬼な傾向はまだ残る。いいことも、悪いことも、なにかにつけてマスコミからも騒がれる「注
目度の高さ」は、学生にとって嬉しくもあり、ウザったくもある。
主要な文系学部は、新宿区の早稲田「都の西北」エリアに集まっている。東京でも最大規模
の学生街に取り囲まれ、ごちゃごちゃした活気に溢れている。ただし、理工学部や人間科学
部スポーツ科学部はほとんど別大学の雰囲気である。
西早稲田キャンパス
通称「本キャン」。周辺には、書店や定食屋、居酒屋、雀荘、学生ローンがいっぱい。エリア全体がワセダ関係である。
キャンパス正門前にそびえ立つ大隈講堂は、「人間は125歳まで生きられる」という重信
の言葉にちなんで、高さ125尺(約38m)である。扉のない正門は「
無門の門」と呼ばれ、開かれた大学の象徴であった。すこし前まで「2流」といわれた施設もどんどん改良されつつある。恵まれたキャンパスであるが「いろいろありすぎて使いこなせていない」「とにかく人が多すぎる」と言う声もある。「3流」といわれた「教員」についても改善されてきている。かつての悪評は、教授陣たちが、早大の卒業生ばかりで内に閉じており、年寄りでやる気のない教授が多かった・・・
という理由によったが、近年は外部の血を積極的に取り入れてだいぶましになった。
また、早大は「
マスプロ教育」の悪評も高かった。これについても改革中で、少人数制の講義やゼミ方式の授業が増えている。募集定員も絞られていく傾向にある。「自由放任」の伝統が徐々に崩壊している。今でも「教授や講義は、自分がやりたい学問のための糸口にすぎない」という早大生も少なくないが、一方では資格スクールやお勉強好き養成校みたいな雰囲気のところもある。政治経済学部
早稲田の看板学部学生のプライドは高いが、単位取りに関しては、
楽勝学部だともいわれている。意外に女子学生の多い政治学科がとくにそうだ。「面白くないやつが多い学部」と言う声が在る一面NGO
などの学外活動に積極的な「自分を持っているやつが多い」ともいわれる。法学部
単位取りは試験の出題内容の詳細が学内掲示板に張り出されるので楽。だが、学生気質は「マジメ」で、ガリガリ勉強している率が高い。日本でもトップクラスの
しており、多くの学生が専門学校との
Wスクール生活を送っている。全体の3分の1が留年しているが、これは在学中に司法試験に受からなかった(ふつうは、うからない)ためである。「実は女の子がかわいい」という声もある商学部
政経か法学部に落ちて第3志望で入ってくる学生が多いことから、「第3の学部」「バカでショウ学部」と呼ばれている。学生気質は「軽い」「遊んでいる」と思われているが
実際は、なかなか忙しい。
第一文学部
(07年度より「文学部)「文化構想学部」に再編2年次から各専修にに分かれる。希望者の多い心理、社会、人文、演劇、映像、文芸への進級審査には、面接や作文などの試験結果が加味されるようになった。「とにかく、1年生できちんと勉強していないと、後で困る」。「左遷場所」「合掌」と揶揄される東洋哲学をはじめとして、ドイツ文学やロシア語などの不人気専修が下位扱いされるが、学問レベルが低いというわけではない。学生のキャラクターは多彩だ。
教育学部文系と理系の5学科を有する小さな総合大学のような学部。国語国文学科と英語英文学科は出欠取りが厳しい事で知られている。理学科は数学、生物学、地球科学の3専修。また「学際コース」というのもあり、学科以外のプラスαの勉強をすることもできる。
理工学部
東大理3、京大医の併願校 機械工学、建築学、電気・情報生命工学、数理科学、物理学、化学、など13学科がある。旧帝大には劣るものの、私大ではトップクラスの理系学部だ。学部卒の7割は大学院へ進学する。難点は「本キャン」から離れた立地にあることだ。サークルに入るにしても学生会館が遠すぎる。圧倒的に男子が多いので「理工にいるだけで、女子がかわいさ2割り増しに見える」という。
早大生の生活
「在野精神」「バンカラ」という校風は遠い過去の話となっている。偏差値が似ているので「早大生に一番近いのは慶応の学生」などとも言われる。「放任教育」の退潮とともに「学校の勉強」に勤しむ学生も増えてきた。大学に規模があまりにも大きいため「友達がいない、いつもひとりぼっち」の学生が少なからずいる、という負の側面が否めないのも昔からの早稲田大学である。酒は相変わらずよく飲んでいる。高田馬場の居酒屋がホームグラウンド。
質より量、議論よりバカ騒ぎを旨としている。「愛校心はまるでなかったのに早慶戦で『都の西北』を歌って感動した」ただ、理工や所沢は「歌詞もよく知らない」というのが実情。「本キャン」の男子学生は、地理的に近い日本女子大や学習院の女子学生とつきあっている。青学女子短や大妻短大も「ターゲット」という。早稲田の女子学生は、「慶応や東大一橋の男とつきあっているのが多い」が、学内カップルの発生率もかなり高い。
就職
東大、一橋、東工大に次ぐブランド校慶応との格差については、危機感があるが、実際は充分に評価されているブランド校である。
女子学生は不利であるが、志望枠を広げればそれなりの結果が得られる。学部による差は多少ある。政経、法、商、理工はやはり強い。文や教育は1段落ちる。理工以外の早大生には昔から、マスコミ志向が強い。たしかに新聞、テレビ、出版などの業界には早大出身者が圧倒的に多い。しかし、それは「早大卒はウリにはならない」ということでもあるのだ。
慶應義塾大学
慶応義塾大学 案内
エスタブリッシュな私大の華ド好きで、勉強も少し好きな、お嬢様達が集う。「塾生」としての愛校心と結束力は強いが、冷めた合理主義者でも
ある。世間からは大好評、「金持ち」扱いもしてもらえる。しかし、家族内での地位は、ビミョーである。親兄弟が東
大卒だらけという家庭が多く、家庭内評価はしてもらえない傾向がある。
5つのキャンパスがあり、それぞれで雰囲気は全く違う。日吉はちゃらちゃら、三田はピリピリ、矢上はもくもく、
信濃町はキツキツ、湘南はバーチャル。
日吉キャンパス
(法・経済・商・理工1〜2年、医の1,2年、文の1年)SFCの新入生以外は、ここから学生生活をスタートさせる。日吉駅の前から続く銀杏並木がメインストリート。大
都会から遠くないのに、緑に恵まれている。「銀杏の葉が散るまでに恋人ができないと、4年間独り者」という伝説
もあり、学生達の行き交う様子は華やかだ。附属高校も同じ敷地内にある。4カ所ある食堂は大混雑しており、
「高くてまずい」と不評だ。近くにたくさん飲食店があるので、別に困らない。
三田キャンパス
(法・経済・商の3〜4年、文の2〜4年)慶応の顔である三田キャンパスは、オフィス街に食いこむように立地している。明治45年に建設された赤レンガ
造りの図書館旧館は、重要文化財に指定され、権威感はたっぷりある。キャンパス中央の空きスペースには、
「大銀杏」が風格を醸し出している。
学食は「高くてまずい」。正門前に「ラーメン次郎」があり、様々な味のトッピングができ、人気である。ファンは「ジ
ロリアン」と呼ばれる。
矢上キャンパス
(理工の3〜4年)日吉キャンパスから「タコ坂」を経て、6分ほどの高台にある。天気がよければ新宿の高層ビルや富士山が遠望
できるが、それをぼ〜っと眺めている学生はいない。校舎は24時間開放されており、「矢上城」「不夜城」と呼ば
れている。すれ違う学生に隙はなく、秘密の研究所の雰囲気が濃厚である。
SFC
(総合政策・環境情報の全学年、看護医療の1,2,4年)「湘南」のイメージとはほど遠く、海からは遠く離れている。各施設は無機質でモダン。ポスター貼り厳禁の内外
壁がつるつるしている。校舎にはギリシャ文字の名前がついている。「κ館」「ε館」「ι館」「ο館」それぞれ、カッパ、エ
プシロン、イオタ、オミクロンだが、並べると「
KEIO」となる。肌に合うかどうか、志望者は下見をすべきであろう。法学部
法律学科と政治学科に分かれる。「お政治」と呼ばれる政治学科は日本一の教員数と科目数を誇る。世界各国
の地域研究の専門家がいて、「国際社会科学科」といえる。「ア法律学科」と呼ばれる法律学科は
単位取りがきわめて楽で、「Wスクール」をして、司法試験合格を目指す学生には好評。また成績優秀な3年生は飛び級をして法
科大学院に進学できる。
商学部「慶応の入試でここだけ受かったという学生が多い」という理由で「バカ商」と呼ばれる。
ノリのよい慶大生の中では、若干ジミ目な学生が多い。公認会計士の合格実績はかなり高いので、学外の勉強
に忙しいのであろう。
経済学部日本最古の経済学部であり、かつては看板学部であったが今は学内の評価は低めだ。「内部
生」の率が高く、「毎年留年者が多い」「
チャラさでは、学内一」という評価だ。だが、この学部の就職斡旋力は強力だ。金融業界をはじめとして、一流企業に太いパイプを持っている有
名ゼミがいくつもある。公認会計士の習得熱は高く、「タッカー」と呼ばれている。(大手資
格スクールの「TAC」から)
文学部
人間科学、美学美術史、心理学などは人気が高いが、それ以外の専攻は希望どおり進める。
1〜2年で単位をまとめ取りできるので、暇そうな3,4年生をさして、「遊ぶん学部」と呼ぶ。しかし、女子比率約6
割で出席や試験はそれなりに
厳しい。哲学科には変人がいっぱいいて、美学美術史では音楽や舞台芸術といった分野も学べる。中国文学専攻は専任教員7名に対して、毎年10名以下の学生で、壮大な支那の文学史をじっ
くり研究できる。非常に人気の高い心理学専攻は、実験心理学が中心で「カウンセラー」の臨床心理学はほとん
ど扱わない
理工学部
別名「お理工学部」。他学部生からはオタクイメージを持たれがちだが、ちょっと高級な素材の服を着ていたりな
ど、他大の理系学生よりは上品なタイプが多い。人気の学科は物理情報学科、システムデザイン工学科、生命情
報学科。他大の理系学生に比べると
単位取りは楽である。医学部
日吉で1年を過ごした後、大学病院のある信濃町キャンパスへ移動。2年より人体解剖実習がはじまり、5年か
ら大学病院で臨床実習に入る。時期によっては劇的に忙しい。医学部は、慶応内においても、
別格の扱いだ。授業料の安い医学部だが、頭のいい資産家の子供達が、恵まれた環境でエリート医師を目指している。首都圏の
医療界では東大に次ぐパワーの学閥を形成している。
総合政策学部、環境情報学部
英語の講義は予約制で、
TOEFLテストによるレベル別のクラス分けになっている。自主的にテーマを見つけ、自主的に成果を発表する。ハマった学生は昼夜を忘れて研究に没頭し「やりたいことを見つけられなかった」学生は
肩身の狭い思いをする。一般の講義は「論理的であること」を重視する。気合いの入った教員が多い。「企業社会
からの評価が低い」とはいわれ、他大学の教育システム改革で魅力は薄れてきている。
慶大生の生活
スマートで優秀か、ボンボンで鼻につくか「慶応ボーイ」の印象は人によってさまざまである。全体的に社交的
で、人当たりがよい。受験生当時は過半数が東大などの難関国立大志望で、「落ち武者」と称する慶大生も多い
のだが、入学して「塾生」としての居心地の良さに納得してゆく。日吉キャンパスでは
、ブランドファッションに目覚めた女子学生もいっぱいいて、合コンなどで元気よく盛り上がっている。「低脳未熟大学」と自称する塾生もいる。
たいていは、密かに早大生を一段下に見ているなど、非常にプライドが高い。学内恋愛率はあまり高くなく、女子
学生は社会人とつきあうケースが結構多い。
就職状況
恐るべし!三田会パワー!私大の中ではナンバーワンである。「三田会」という組織があり、卒業年度別、地域別、業界別、学部やゼミ別、
サークル別など800以上の団体を有している。すでにブランド企業に勤めている卒業生達が、三田会パワーで慶
大生の就職をバックアップしている。就職後のコネとしても威力を発揮している。社名に「
三井」や「三菱」の2文字が入っている旧財閥系の伝統企業の中では三田会の威力は絶大なものがある。三田キャンパスの就職課に置
かれているOB名簿はとても分厚い。
同志社大学
同志社大学案内
関関同立編1875年新島襄によって同志社英学校として創立。キリスト教精神に基づき、独立、自治、平等の精神、良心の
自由を尊ぶ人物の育成を目指す。以来関西私学のトップとして君臨してきた。明るくおっとりしているが、実はプラ
イドはめちゃくちゃ高い(京大ほどではないが)。行動力もある。関西にあまりライバルがいないせいか、競争心が
あまりない。最近は立命館の追い上げぶりが、ちょっぴり気になる程度。世間の評判は、ぼっちゃん、おじょうさん
大学。おしゃれ、頭がいい、遊びなれている。
た。・・・などなど。キャンパスは京都の中心にある交通至便な今出川キャンパスと、人里離れた山の中にある京
田辺キャンパスに分かれている。
このほど発表された計画によると、2013年に文系は今出川キャンパスに一本化される。学業や課外活動の一
貫性、学生の通学の都合などを考えると、好都合だ。一本化によって、学生のパワーも大学のパワーも増幅する
はずだ。
京都は昔から大学生に甘い土地柄なので、同偏差値の関東圏の大学に行くより、かなりおいしい思いができる。
京田辺キャンパス
(文・法・経済・商・社会の1,2年、工学部、文化情報学部)京都に憧れて入学した地方の学生が(京都の人は東京も地方と呼ぶ)、思わず「おれの田舎より、
か!」と悲鳴を上げる環境。周囲には緑しかなく、ハチやヘビがよく出る。面積は79万平方bと広大で、そう簡単
に外に遊びに行く気になれない。通称「緑の監獄」。キャンパスが広すぎて体育館にたどり着けない。「それ自体
がいい運動」とぼやく学生が多数。キャンパス内の飲食事情は「おいしんぼ横丁」をはじめ充実している。寿司、カ
レー、ラーメンなどの飲食店がある。
今出川キャンパス
地下鉄今出川駅のすぐ横にあり、京都御所を右手に見つつ正門を入ると、京都市内最古のレンガ建築である
「彰栄館」など、国の
校を志望する学生は多い。
今出川にも店は適度にあるが、遊び場は北山通り、北大路。夜は河原町三条あたりに繰り出す。近くを流れる鴨
川は、夜も昼もカップルでいっぱいだ。
文学部
英文学科は、TOEFLに力を入れており、「
法学部
講義は一番楽で「あホウ学部」と呼ばれている。同志社を代表する学部であり、やたらとアツイやつが多い。
経済学部
別名「
教授と仲良くなりやすい。池坊短期大学と単位互換しており、茶道や華道の科目が履修できる。
商学部
講義が楽なことから、別名「
関西ナンバーワンの座を争っている。経済学部からは消えたマルクス経済学の講義がまだ生き残っている。派手
な学生が多く、スポーツ推薦の学生が多いせいで、やや差別されがちである。
工学部
4年間田辺キャンパスであることから、文系の学生からは「
も多い。
生活と性格
国立志向の強い関西では、同志社レベルであっても、本人も周囲も「国立の滑り止め」と思っており、京大、阪
大への未練を隠しきれない学生が少なくない。しかし、学生はにぎやかで明るく活気がある。居酒屋でのコンパや
サークルも活発。
も活発で同志社男子をめぐって熾烈な争いを繰り広げている。「同志社の男を狙うといつも同女の女がちらつく」
(京女)、「おしゃれでかしこくてノリがいい。クール系」(同女)と京都の女子大生からもてもて。慣れないモテぶり
に、一部、カン違いしてしまう男もいる。
同志社の男は”同やん”と呼ばれ、西の”慶応ボーイ”気取りだったこともある。ブランドものを着込み、クルマで
登校する学生もいるにはいるが、実際は下宿生はさほど裕福でもなく、奨学金とバイトで生活する苦学生もいる。
近年はおとなしい優等生タイプが増え、同志社のスクールカラーは次第に失われつつある状況である。
今出川キャンパスは京都御所の向かいにあり、繁華街からもやや離れているので、落ち着いたいかにも京都ら
しいいいところである。自由なので、意志さえ強く持っていれば、自分のやりたい勉強ができる。反面、誘惑も多い
ので、あやふやな意志の人は遊んでしまう。
関大や立命の学生に言わせると、「西の立教」。当人達は早稲田、慶応に匹敵する全国区の名門という意識。
ラグビーが強いということでは「西の早稲田」といいたいところだが、(同志社のほうが)オシャレすぎ。
就職問題
「役に立つ大学ランキング」では、
国際色豊かなスクールカラーも好評。特に強いのがメーカー。次いで銀行、生保などの金融機関。公務員にも強
さをみせる。松下、NTTなどが例年就職者数上位。新聞社、放送局などマスコミ系にもOBが多い。
著名なOB・OG
筒井康隆(作家)二谷英明/津川雅彦(俳優)浜村淳/
レイザーラモンHG(タレント)土井たか子(政治家)千宗室(華道)池坊専永(華道)宮本恒靖(サッカー)片岡篤史(野球)
第1号(2000年6月25日)
第1号(2000年6月25日)