ここから本文です。現在の位置は トップ > 地域ニュース > 新潟 > 記事です。

新潟

文字サイズ変更
ブックマーク
Yahoo!ブックマークに登録
はてなブックマークに登録
Buzzurlブックマークに登録
livedoor Clipに登録
この記事を印刷
印刷

あぶさん:新潟-福岡線、路線廃止のピンチ救え! 水島新司さん、助っ人に /新潟

 ◇「飛んでニイガタ」5月5日号に掲載

 新潟市出身の漫画家、水島新司さんが漫画雑誌「ビッグコミックオリジナル」(小学館)に連載中の「あぶさん」で、4月から1日1便に減便された全日空新潟-福岡線を登場させ、利用促進をアピールしている。同線は利用客が伸び悩み、9月以降の運航継続の条件となる「搭乗率70%」の達成が楽観できない状況。水島さんは「新潟にとって、九州の玄関である福岡との直行便は重要。認知度が高まれば」と話している。【黒田阿紗子】

 5月5日号の「あぶさん」のタイトルは「飛んでニイガタ」。福岡ソフトバンクホークスのプロ野球選手である「あぶさん」こと景浦安武選手が、1日1便しかない飛行機で古里の新潟に帰るため、デーゲームに代打で出場してホームラン。そのまま球場を離れ、午後4時45分発の福岡-新潟便に乗って知人の退院祝いに駆けつけるというストーリーだ。

 「うそみたい…ついさっき福岡でホームラン打った景浦さんが、今ここにいるなんて…」。漫画の中で、退院した知人の女性が涙ぐむ。母親は「さっきまで福岡で試合をやっていたのに、さすがに飛行機は早いね」と笑顔。チームメートや父親が「1日1便しかない」と口にする場面もある。

 先月17日、あぶさんの大ファンである新潟市空港対策室の外川茂室長らが水島さんの事務所を訪問。新潟-福岡線を巡る状況を説明し「福岡と新潟にゆかりのあるあぶさんで、何か企画してもらえたら」と打診していた。これをヒントに水島さんが自然な形で物語の柱に組み込み、同路線の大切さをさりげなく訴える作品となった。

 外川室長は「まさか本編で使ってもらえるなんて」と感激。漫画をきっかけに九州の利用客が増えることを期待している。水島さんは「プロ野球のキャンプ取材のために毎日飛行機に乗ったこともあるが、やはり新潟と福岡をつなぐ便は重要。運航継続のために力になれればと、ストーリーを思い立った」と話した。

 全日空は、4月からの半年間で搭乗率が70%を超えない場合は路線を廃止すると県などに提示している。しかし、4月1日~18日の搭乗率(速報値)は65・8%。楽観できない状況だ。

毎日新聞 2008年4月26日 地方版

新潟 アーカイブ一覧

 

おすすめ情報