キャリアな女のためのアメリカ大学院留学ガイド 5




留学の準備 1

 

なにはともあれ英語

キャリアな女のアメリカ留学は、「英語が好きだから」するものではない。英語は道具、身につけるのは、英語以上のもの、というのがこのページの読者の心得として相応しい。ちなみに、日本で英文科の大学しか卒業していない人は、アメリカへの大学院留学は難しい。なぜなら、大学院サイドからみれば、「英語を勉強しました」というのでは何も勉強しないのと同じ、という印象になってしまうからだ。英語はできて当たり前、大学で英語以外に何を学んだか、が入学が許可されるか否かの重要な判断材料となる。ちなみに英文科卒だと入るのが難しい職種に国連職員がある。

とはいえ、ある程度、英語ができなければ、アメリカの大学院になどいけるわけがない。もちろん、留学中に少しは上達するものの、20台後半より上でのキャリアアップ留学では、時間も限られているし、子供のような言語習得能力がのこっているわけでもない。第一入学を許可されない。やはり一定のレベルに達するまで日本で勉強しておくのが効率的というものだろう。

比較的良く知られていることだが、アメリカの大学院に留学生がアクセプトされるには、TOEFLで600点が目安となる。留学を考える諸君たちには、とりあえず600点を取っておけ、といいたい。TOEFLは難しい試験ではないが、600点をとるのにはそれなりのテストスキルがいる。つまり試験勉強をしなければならない。これができるかどうかは、留学を真剣に考えているかどうかの試金石となるだろう。

ただし、TOEFL 600点は、あくまで目安にすぎない。TOEFLは必要十分なスキルをうまく反映する試験ではないからだ。500点くらいでも、実際の授業にはついていける人もいるだろう。実は、専門分野に優れた人には、英語の壁というのは意外に低いものなのだ。一方、TOEFLには話す試験がないため、650点であっても、うまく話ができず、引きこもってしまう人もいる。TA(Teaching Assistant)をしていて学生から文句がでたりもする。

どうしても600点に届かない人でも、諦めずに大学を説得してみよう。「夏に英語の専門クラスで鍛錬をするからちょっと猶予をくれ」でもいいし、「専門分野で非常に優れているので、なんとかなるはずだ」でもいい。交渉しても損にはならない。案外「そうかな」と思ってくれる教授もいたりするのがアメリカなのだ。

ともあれ、留学を思い立ったらすぐ英語。これは大原則である。

 

Barron's TOEIC: Test of English for International Communication (Barron's How to Prepare for the TOEIC (W/CD))

Barron's TOEIC: Test of English for International Communication (Barron's How to Prepare for the TOEIC (W/CD))
Lin Lougheed (2006/11)
Barrons Educational Series Inc

 

 

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