探偵コミュニティ列島24時

メールはこちらへ。
いつもたくさんのお便り、ありがとうございます。
この記事に関するご意見・ご感想などございましたら、ぜひ、お聞かせください。
◆04/27更新◆

 

 

本村洋さんが労働と納税にこだわった理由




22日に死刑判決の下った光市母子殺害事件。
この裁判後行われた遺族の本村洋さんの記者会見の中で、本村さんはこれからの人生について「社会人として、義務である労働をし、税金を払っていきたい」と述べた。私はそれを聞いてちょっと意外だった。たしかに労働と納税は日本人の義務だが、裁判直後の記者会見で今後の人生についてそのように述べた本村さんに不思議な気持ちがわいた。


(記者会見する本村洋さん)

「新日鐵住金ステンレス株式会社 -リクルートサイト 先輩の声-」
http://ns-sc.co.jp/recruit/voice/int8.html
の中で、働く本村さんの姿を見ることができる。
普段テレビで見慣れているスーツ姿の本村さんとは違う、作業着を着てヘルメットをかぶった本村さんの姿は、働く喜びにあふれているように見える。書かれているコメントを読んでも、本当に仕事を愛し、心から打ち込んでいるように感じられる。なぜなのだろうか。

MSN産経ニュースに本村さんが事件後会社に辞表を出したときのことが載っていた。

山口地裁で刑事裁判が始まった直後は辛かったです。法廷で加害者を見るからです。犯罪被害者の辛いところは、加害者が存在することなのかもしれません。当時の私は、裁判のことを考えると仕事が手につかなくなりました。私は会社へ辞表を提出しました。
また、平成12年3月の山口地裁判決の前日には、遺書も書きました。死刑判決が出なければ命を持って、抗議しようと思ったからです。今になって思えば愚かな行為だと思いますが、当時は真剣に悩んだ結果でした。
当時、私は山口県に一人で住んでいました。同県に親族は住んでいませんでした。そんな私が辞表や遺書を綴り人生を踏み外しそうになった時に私を支えて下さったのは、会社の上司や先輩の方々、そして同僚と友人でした。現在でも私は事件当時と同じ職場で、充実した仕事をさせていただいています。会社は、事件後の私にも責任ある仕事を任せていただき、サポートして下さいました。
本当に良い会社へ就職でき、素晴らしい上司や先輩の方々、そして同僚に恵まれたと思います。
今でも忘れられないのが、辞表を提出した時に上司が私に授けてくれた言葉です。
「この職場で働くのが嫌なのであれば、辞めてもいい。ただ、君は社会人たりなさい。君は特別な経験をした。社会へ対して訴えたいこともあるだろう。でも、労働も納税もしない人間がいくら社会へ訴えても、それは負け犬の遠吠えだ。だから君は社会人たりなさい。」
私は、この言葉に何度助けられたことでしょう。今になって思えば、私は仕事を通じ社会に関わることで、自尊心が回復し社会人としての自覚も芽生え、その自負心から少しずつ被害から回復できてきたと思います。

http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/071026/crm0710260938005-n1.htm

本村さんは、自暴自棄になってもおかしくないような状況で、仕事に真剣に打ち込むことによって自分を律し、被害から回復していったのだ。当然本村さんの心の傷は一生癒えることはない。それでも冷静に事件に向き合い、自分を律してきた本村さんは本当に立派な人だと思う。

本村さんが記者会見で述べた「義務である労働をし、税金を払っていきたい」という言葉は、上司の「労働も納税もしない人間がいくら社会へ訴えても、それは負け犬の遠吠えだ。だから君は社会人たりなさい」という言葉を心に刻んでいたから出てきた言葉なのだろう。

一方、社会ではチューリップの花を折ったり、聖火リレーに物を投げつけたり、「ドラえもんを信じていて、死んだ赤ちゃんを押入れに入れておけばドラえもんが何とかしてくれる」という供述を被告にさせる弁護団など、クソの役にも立たないおとなばかりが増殖している。こういうバカは、本村さんの爪の垢でも煎じて飲んだらいいのだ。子どもはおとなを見て育つのだ。このままでは日本は自分さえよければ他人のことなんかどうでもいいという人間ばかりになってしまう。

本村さんの、深い悲しみと激しい怒りを乗り越え、当たり前である国民の義務を守る社会人でありたいという気持ちを、我々は心に刻まなければならない。



記★近添真琴mixi


  
メールはこちらへ。
いつもたくさんのお便り、ありがとうございます。
この記事に関するご意見・ご感想などございましたら、ぜひ、お聞かせください。
この記事に対するコメント
聖火リレーにモノを投げるのは ちょっと意味が違う気もした
でも全般的には 納得した。 
(2008/04/28 16:57) 投稿者:とおりすがり
もう近江一人か
(2008/04/28 12:00) 投稿者:dddd
もう近添一人か
(2008/04/28 11:59) 投稿者: b
もう近藤一人か
(2008/04/28 11:58) 投稿者: n
エンカウント見直した。
もっと世の中には伝えなければならない情報がある。
アクセス数を稼ぐためのネタも必要だが、
このような情報こそネットでもっと伝えるべき。
一つのニュースで人の人生を変えることもある。

(2008/04/28 01:39) 投稿者:5654
上司の言葉に泣けた。でも本村さん有能なんだろうな。
(2008/04/27 22:56) 投稿者:みち
無知ですね
(2008/04/27 22:44) 投稿者:バカはおまえだ
就職活動します・・。
(2008/04/27 22:34) 投稿者:無職
素晴らしい記事でした。ごちそうさまです。
(2008/04/27 22:12) 投稿者:るな
本村さんは社会人のお手本としても若い人にその姿を見てほしいですね。
事件報道で食ってると誤解されるかもしれないし、こういうことももっと報道してほしい。
(2008/04/27 16:35) 投稿者:Tanoking
本村さんが笑ってるのをはじめてみた。

それと同時に会社のイメージアップに利用されてるなと邪推した自分に嫌悪した…。

いつも一人で矢面に立ってるイメージがあるけど、死刑廃止論的な思考の人たち側の支援者と違って、陰ながら支えてる人たちがいっぱいいるんだなと安心した。
(2008/04/27 15:14) 投稿者:HFC-152a
とても良い記事だと思います。
報道では耳にしませんでした。ありがとうございます。
(2008/04/27 14:46) 投稿者:1
ウホッ!良い記事!
(2008/04/27 14:23) 投稿者:安部
2日続けて全く同意見です。

aaaさんの言うように汚い言葉は良くないが、
あの弁護団に関しては汚い言葉も言いたくなります。

私も休日労働中、、
(2008/04/27 11:57) 投稿者:sa
なかなかいい記事

これからも頑張れ近添
(2008/04/27 11:48) 投稿者:たっくん
こういう記事を書いていってもらいたいです。
別の角度から些細かもしれないが大事なことを捉える。
いい記事だと思います。

弁護団への感情的な汚い言葉なければベストなのに。
そんなことわざわざ書かなくても気持ちの部分は伝わると思います。

休日だけど労働に打ち込んできます・・・
(2008/04/27 11:13) 投稿者:aaa
久しぶりにまともまこと言った
(2008/04/27 10:57) 投稿者:df
この記事にコメントする
お名前 (必須)
e-mail
URL
本文 (必須)