【ワシントン25日共同】ブッシュ米政権は24日、議会上下両院の外交、軍事など3委員会の非公開公聴会でシリアに対する北朝鮮の核協力の実態を説明した。ホワイトハウスと米中央情報局(CIA)は同日、シリアが東部砂漠地域で昨年9月まで、プルトニウムを生産できる原子炉をひそかに建設、北朝鮮がこれを支援していたことを確信すると発表、この核施設の画像を公表した。
北朝鮮は核協力を一貫して否定。今回の発表を受けてなお否定を続ければ、提出が大幅に遅れている核計画申告をめぐる米朝の対立は深まり、6カ国協議への深刻な打撃となる可能性がある。米政府が北朝鮮によるシリアへの核協力を明確に認めたのは初めて。
CIAのビデオによると、問題の核施設は規模や能力が北朝鮮・寧辺の実験用黒鉛減速炉(5000キロワット)と酷似。同じ型の原子炉を製造したのは「この35年で北朝鮮しかない」という。イスラエルが昨年9月6日に空爆、破壊した時は完成間際の状態だった。