【ワシントン小松健一】北朝鮮のシリアへの核開発支援問題で、米政府高官は24日、報道陣に対し、イスラエル軍のシリア空爆(07年9月)の直前に原子炉が稼働直前の状態となり、イスラエルが独自の判断で原子炉の爆撃に踏み切ったことを明らかにした。シリアが建設していたのはガス冷却式の黒鉛減速炉で、過去35年間に北朝鮮しか建設していないタイプだという。
高官によると、原子炉は01年ごろ建設が始まった。07年8月には稼働直前となり、米国とイスラエルが対応を協議。当初、外交と軍事力による警告を検討したが、「イスラエルは自ら原子炉を破壊すると決断した」という。
毎日新聞 2008年4月26日 東京朝刊